読了
面白い。だが、源さんのキャラクターが、若干、あやうい。
源さんは、公憤に駆られた正義の人だが、正義が強力に推進されると、ファシズムになってしまうからなぁ。
でも、源さんは最終的に、在野の人間としての姿勢を貫く。そこはやっぱり偉い。
業田自身が「傑作短編」という『言葉の完成』も、上手い。
しかし、『自虐の詩』は、変に上手くない所が良かったともいえる。
訥弁の持つ説得力、とでもいおうか。
源さん刑事―ヨシイエ童話 (下) (竹書房文庫 (GY-05))
- 作者: 業田良家
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2006/02
- メディア: 文庫
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