読了

面白い。だが、源さんのキャラクターが、若干、あやうい。
源さんは、公憤に駆られた正義の人だが、正義が強力に推進されると、ファシズムになってしまうからなぁ。
でも、源さんは最終的に、在野の人間としての姿勢を貫く。そこはやっぱり偉い。
業田自身が「傑作短編」という『言葉の完成』も、上手い。
しかし、『自虐の詩』は、変に上手くない所が良かったともいえる。
訥弁の持つ説得力、とでもいおうか。