2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

捨てられる男

私は物を捨てるのが大の苦手で、最近ようやく消費社会の大量廃棄にも慣れてきたところなのだが、今日掃除していると、いろんなガラクタが出てきて驚いた。ネジ、レシート、メモ、輪ゴム、他人のレジュメ、服の替えボタン、ベルトの切れはし、ビラ、映画チケ…

江藤淳による十条銀座商店街

時代は戦後となり、稲村ヶ崎から十条に移転してきた江藤淳は、精神面において「成熟」を引き受けなければならなかった。 そんなわけで、私は父と二人でひと足さきに東京に移り、男世帯を張ることになった。銀行の社宅は、北区十条仲原町三丁目一番地にあり、…

東京12区

ずばり注目選挙区になってしまっているが、ウチのマンションの玄関にも「改革を、とめるな!」の小泉ポスターが貼られていて、びっくりした。大家は、公明党(太田昭弘)なのだろうか、自民党(八代英太)なのだろうか。ちょっと分かりにくい。まあ八代は、…

成瀬巳喜男監督特集予定

まえに書いたように『二人妻 妻よ薔薇のやうに』(☆☆☆★★)は観たのだが、今後の鑑賞予定をメモしておこう。まずは双葉十三郎『日本映画ぼくの500本』で挙げられている映画。 めし(1951)☆☆☆★★、9/1、10/8、10/20、10/25。 稲妻(1952)☆☆☆★★★、9/2、10/6、…

シューマンの交響曲

シューマン交響曲第3番「ライン」・交響曲第4番を、クレンペラー指揮、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団の演奏で聴く。シューマンの交響曲はオーケストレーョンに問題があるらしいのだが、この演奏に限っていえば、そんなことは…

田中康夫についての補足

ブログを拝見したのだが、さすが宮台先生、うまいまとめをしていらっしゃる。今回の選挙は、「旧保守=農村型保守」「新保守=都市型保守」「都市型リベラル」、の三者関係で把握すればよいのだそうだ。 そう考えると田中康夫の登場は、民主党がアピールしき…

ボードレール

ボードレールがワーグナーの音楽に感じた「かなり奇異な性質の、ある感情」。 …それは、理解すること、わが身を浸透され侵入されるにまかせることの誇りと享楽であり、本当に肉感的な逸楽、空気の中を上昇したり海の上を浮き流れたりする逸楽にも似たもので…

今日も

とくにコメントなし。後日加筆。

田中康夫の動きについての私見

shou 『選挙は小泉自民党にびゅんびゅん追風が吹いているようですが。田中康夫の動きは何なのでしょうか。何を狙っているのでしょう。正直よくわかりません。教えてください。』 hiroumix 『天知る、地知る、あなたが知らなくて誰ぞ知る。』 もちろん、shou…

今日はとくに

コメントすることなし。

成瀬巳喜男『二人妻 妻よ薔薇のやうに』(1935)

フィルムセンターの特集企画。『二人妻 妻よ薔薇のやうに』(1935)。出演、千葉早智子、英百合子、丸山定夫、伊藤智子、藤原釜足。 二人妻 妻よ薔薇のやうに(74分・35mm・白黒) 歌人の妻と、その妻のもとを逃げ出して愛人宅に住みながら砂金掘りに熱中する男…

午前4時、task終了

夏休みのセカンドtaskが、やっと終わった。でも今回のtaskは、苦しくも楽しかったよ。データからストーリーを捏造することは、どうやら私の得意分野であるらしい。 それからファーストtaskの結果が通知された。どうやらOKの模様。コメントつきのメールが来た…

「作家は行動する」より

相変わらず文章がすばらしい。 人間は記号であることばによって、直接的な感覚の世界から自由になる。しかし、自由になったその瞬間に逆にことばの構造の制約をうけなければならない。つまり思惟は私を自由にすると同時に、私をことばの構造のなかにからめと…

JAZZ喫茶

『OLD FOLKS』(Shibuya Takeshi=渋谷毅,Takeda Kazumori quarted),『MARSALS STANDARD TIME』,『RES and TEDDY』(The Lester Young-Teddy Wilson Quarted),『BLAME IT ON THE BOSSA NOVA』(Eydie Gorme),『SPAIN』,『CRYSTAL SILENCE』(GARY BURTON,CHICK C…

生年月日

渡辺満理奈と森進一と同じ誕生日なのは知っていたが、東尾理子やV6の岡田准一とも同じなのだそうである。双子の斎藤慶太・祥太兄弟とも同じらしい――などと適当に書いたばっかりに、岡田クンあたりでキーワード誤爆をしてしまう人がまちがいなく出現すること…

神宮球場

阪神を応援しにいく。 先制され、エラーなど前半は非常にわるい流れだったが、走塁ミスの檜山が同点本塁打を打ち、投手の杉山が死球を食らったあたりで雰囲気が変わった。金本の満塁ホームランでスタンドは熱狂の渦と化した。9−3で快勝。 それにしても今夜…

ホリエモン

もはや、アテンション・ジャンキーというほかない。それとも自民党に恩を売っておいて、フジテレビなどの財界有力企業と、政治的に互角に渡りあいたいという魂胆なのだろうか。それにしても当選したら、本業どうするつもりだろう。大橋巨泉みたいにやめるの…

女中の白足袋を盗む江藤淳、がやっぱり好きな私

「なつかしい本の話――『谷崎潤一郎集』」には、幼い頃の江藤淳の甘美な体験がいくつか記されている。 『谷崎潤一郎集』のなかで、そのころ一番刺戟的に感じられたのが、このような箇所だったというのは、どういうことだったのだろう?描かれている女の容姿に…

ルソーのことが少しわかる

昨日も述べたことだが、個人は、可感的世界と概念的世界とを同時に生きている。これは感性と悟性の区別に対応するものであるかもしれない。いずれにせよ、この区別が、動物と人間とを隔てる最大の標識であることは明らかだろう。「パンツをはいたサル」理論…

『人類の知的遺産60 デューイ』

鶴見俊輔著。大変面白かったのだが、当惑も感じる。 概念が現実を恣意的に切り取ることについての感受性などは、Durkheimとも共通する部分はあるのだが、いかんせん思想的深みが足りない。そう思ってしまうのは、プラグマティズムがアメリカに独自な生活様式…

「人間性の二元性とその社会的条件」

社会を理解するうえで、なぜ宗教現象に関心が払われなくてはならないのか。それは、「網野善彦」のメモでも書いたとおり、人間社会が本質的に「聖と俗」の二元論によって成り立っているからである。そして、この「聖と俗」の反映を個人のうちに認めようとす…

東京

東京に戻ってきた。事故の影響で二ヶ所の渋滞に引っかかり、バスが2時間以上遅れた。車中で橋爪『アメリカの行動原理』を読了したのだが、アメリカ論というのはどうも面白味に欠ける印象があるのはなぜだろう。一度、トクヴィルをちゃんと読んでみなければ…

龍野

龍野で墓参り。暑くて死にそうになる。すいかを食らう。入館料10円の醤油工場博物館を見る。三木露風の生家は見つかるが、三木清の家は見つからない。食いまくりデブる。半ズボンをはいていると、足の白さを妹に指摘され、オタ臭がすると言われる。夜、70過…

京都満喫

下鴨神社境内の納涼古本祭りに行ってきました。京阪電鉄の出町柳駅まで行くのに、地下鉄四条から京阪四条まで歩くというわけのわからないことをしてしまった。古本祭り自体はたいへん充実した出店内容で、見てまわるのに3時間かかり、大阪とはちがう京都の…

すみませんが…

今夜の体験を言語化するには数日を要します。また詳しくレポートしたいと思いますが、釜ケ崎の盆踊り大会に行ってきたのです。ドイちゃんは、楽しい!って言ってましたが、たしかに楽しくはあったものの、凡人はそうも天真爛漫ばかりでもいられない。このカ…

フーとか

どうもCLASSICを聴きたい気分になれず、JAZZとか昔聴いてたロックとかのほうが良い。で、今日聴いたのがJANIS JOPLIN、THE WHO、BOB DYLANなどで、とっても良い。THE WHO『四重人格』というコンセプトアルバムは、ピート・タウンゼントのやりたい放題ぶりが…

ねこ

ねこは夏なにをしているかというと、終日寝ているのである、と今日分かった*1。一緒に板の間で寝そべった。 *1:写真の猫はコタロウというネコ。ほとんど人間のような性格で、やたらに落ち着きはらっている。ノドを掻いてやるとゴロゴロいうのは普通の猫と同…

今日の出来事

ボケてるお婆さんに飲み物をすすめたら、これ、食べるんか、とコップの取っ手にかじりついた。あ、固い、と叫んだ。 甥っ子と初体面。生後まもないのに、爪、髪の毛と、見事なミニチュアぶりに感動した。触りまくっていると、おむつの隙間から黄色い液体が噴…

小泉ねぇ

いろいろ考えてみたんだけど、やっぱり小泉はなにがしたいのかよくわからないな。たしかに郵政は公約だったたから、否決は解散の理由になりうる。また橋本派を一掃したいというのも明らかな動機だろう。しかし、これだけ対立候補をたてちゃうと、あのダメダ…

『故郷の香り』(フォン・ジェンチイ)

ギンレイで観たんですが、ひさびさによい映画でした。 情景描写が美しい。 鍋からふんわり立ち上る湯気。 ぬかるんだ地面に打ちつける雨。 風にそよぐススキの野原。 池の水面でちゃぷちゃぷ音を立てている雨垂れ。 主人公のエリート男性が、初恋の相手に会…