2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

有機物雑感

人込みのなかに居るときとかによく考えるのだけど、こんなにたくさん人がいて、ひとりひとりが毎日一個うんこをしているのだとしたら、それってかなりスゴいことなのではないかと思う。近代社会は死を不可視の存在へと追いやったけれど、うんこも相当追いや…

ダメな一日

身体が重い。だるい。眠たい。十分寝たのに。 活字も頭に入ってこない。考えるのもあまり出来ない。えらく昔の嫌なことがフラッシュバックしてきたりする。 とりあえずふらふら道草をして帰ってきた。古本屋で、川本三郎編『映画監督ベスト101 日本編』(…

倦怠感

つかれた。頭痛も少し。リズムがちぐはぐ。落ち着いてモノが考えられない。 以上。

マキノ雅弘『弥次喜多道中記』(1938)

公開:1938年 監督:マキノ雅弘 主演:片岡千恵蔵、杉狂児、楠木繁夫、ディック・ミネ、美ち奴、服部富子、悦ちゃん お江戸の夜の名物男・鼠小僧は殺人容疑にかけられ、雲隠れ。遠山金四郎は跡継ぎ問題に渋い顔。江戸から遠く離れた二人は道中で弥次喜多に間…

マキノ雅弘『次郎長三国志 第四部 勢揃い清水港』(1953)

傑作。 公開:1953年 監督:マキノ雅弘 主演:小堀明男、広沢虎造、森重久弥、小泉博、若山セツ子、久慈あさみ、河津清三郎 加東大介扮する元気のいい漁師・豚松が、何とか次郎長の子分になろうと頑張るこの第四部で、次郎長一家の面々が勢揃いする!石松と…

マキノ雅弘『次郎長三国志 第三部 次郎長と石松』(1953)

3作目にして、ますます調子づいてきたのがわかる。最高。岡本喜八のルーツもここなんだなぁと納得した。 公開:1953年 監督:マキノ雅弘 主演:小堀明男、森繁久弥、久慈あさみ、若山セツ子、小泉博、広沢虎造、河津清三郎、森健二 久慈あさみ扮する、投節お…

反省

ものすごく気分が悪い。たぶん水曜日のことがあったからだろう。タチの悪いことに、私は怒りを動機に行動する人間だから、いいっちゃいいんだけど。 土日で7本の映画を観た。一日に快適に観れる映画の本数は2本まで、頑張って3本だと思い知った。もうちょ…

トークショー

蓮実元総長の肩書きと山根貞男の風貌がやくざ映画のトークショーに似つかわしい。 「マキノを観ないでゴダールは分からない、ゴダールを観ないでマキノは分からない」「ゴダールがのほほんとしていられたのは、マキノに無知であったがゆえ」などと観客を挑発…

マキノ雅弘『次郎長三国志 次郎長初旅』(1953)

次郎長シリーズの2作目。 公開:1953年 監督:マキノ雅弘 主演:小堀明男、若山セツ子、河津清三郎、田崎潤、森健二、田中春男、石井一雄、森繁久弥 頼りない蝋燭の灯りのもとで祝言を挙げ夫婦となった次郎長とお蝶。しかし、次郎長は喧嘩のほとぼりを冷ます…

マキノ雅弘『次郎長三國志 次郎長賣出す』(1952)

次郎長シリーズ。 公開:1952年 監督:マキノ雅弘 主演:小堀明男、若山セツ子、田崎潤、森健二、河津清三郎、田中春男、広沢虎吉、豊島美智子 義理と人情と浪花節で綴られる東宝版・次郎長シリーズの第一弾。いずれは天下の次郎長親分となる米屋の息子・長…

マキノ雅弘『やくざ囃子』(1954)

シネマヴェーラ。 公開:1954年 監督:マキノ雅弘 主演:鶴田浩二、岡田茉莉子、河津清三郎、花柳小菊、田崎潤、田中春男 旅鳥しぐれの彌太郎は、船で酔った娘・お篠を介抱する。瞼に焼きついて離れない、足を引きずるお篠の面影。やがて惚れあう二人だが、…

斎藤寅次郎『東京キッド』(1950)

美空ひばり、花菱アチャコ、榎本健一、斎藤寅次郎監督作品。キッドも何人か来ており、榎本健一のタコ踊りに大受けしていた。微笑ましい。 (81分・35mm・白黒)13歳の美空ひばりがおきゃんな靴みがきの少女に扮し、生き別れの父娘の再会を描くが、結局は斎藤…

ここが痛快!

上記、短く書こうと箇条書きにしたら、かえって長くなっちゃった。スカッとした部分を引用します。 …こうした哲学的新左翼は、かつてのマルクス主義における共産主義のごとき、彼らが批判する現代社会の代案となる具体的なユートピア構想をほとんど有してい…

『右翼と左翼』

浅羽通明著『右翼と左翼』(幻冬舎新書)。大変よく整理された好著。おすすめ。以下、個人的な整理。 世界の動き 左右の対立軸が有効でありえたのは、1789年から1989年までの200年間だった。 政治的・経済的権利が追求されたフランス革命において王党派とジ…

木村恵吾『初春狸御殿』(1959)

傑作。楽しい。 (83分・35mm・カラー)宮城千賀子主演の新興キネマ作品『狸御殿』(1939年)に源を発し、戦後に復活した大映の名物オペレッタ連作「狸御殿」シリーズ。ここでは大映の新人スター、市川雷蔵(=狸吉郎)、若尾文子(=きぬた姫ほか2役)を主…

今村昌平『豚と軍艦』(1961)

言うまでもなくこちらが目当て。 公開:1961年 監督:今村昌平 主演:長門裕之、吉村実子、三島雅夫、小沢昭一、山内明、加藤武、殿山泰司、西村晃 アメリカ軍の残飯を頂戴して豚の餌にしようと思いついたヤクザ。自分を売り出したいチンピラ・欣太。川崎で…

石井輝男『ポルノ時代劇 忘八武士道』(1973)

行ってしまった。 公開:1973年 監督:石井輝男 主演:ひし美ゆり子、伊吹吾郎、遠藤辰雄、内田良平、久野四郎、深江章喜 生きるも地獄、死するも地獄…嘆きの丹波が扮する人斬・明日死能は孝、悌、忠、信、礼、義、廉、恥を全て忘れた無法集団・忘八者の仲間…

対抗勢力

今までの話の流れだと当然出てくる異論。 ゆとり教育見直しに異論続出=「知識より人間力向上を」−与党 1月24日21時1分配信 時事通信 自民、公明両党は24日、衆院第1議員会館で教育再生検討会(座長・大島理森元文相)を開き、政府の教育再生会議がまとめた…

しつこく内省の続き

上のエントリで、 といっても、なぜ私がいちいち小理屈を編み出しつつ生きているかというと、なんとなくすべてのことに積極的な意味を見出すことが苦手だからで、そういう意味では、永井荷風みたい(もどき)な気性だからこそ、かえって理屈で意味づけなくち…

飲み会(前)

今日は一時的にひどく落ち込んだ。話の通じない相手になんとか話しようと努力したのだが、相手があまりにも独善的なのでまったく話が通じない。こういうときは無視をすればよいのだろうが、別の世界を生きる人間というわけでもないので、ちょっと無力感を感…

驚いた

家族のことで驚いた話があった。ちょっと調べてみたい。 小林信彦が『ゆれる』をベタ褒め、『フラガール』にケチをつけていた。後者はともかく、『ゆれる』の世評の高いのが、私には信じられない。ギンレイで今度やるけど。 SPA対談で福田和也が、安倍は…

『江戸芸術論』

大正二年、永井荷風。とりあえず情景を思い浮かべて、声に出して読んでみてください。 都門(ともん)の劇場に拙劣なる翻訳劇出(い)づるや、朋党相結(ほうとうあいむす)んで直ちにこれを以て新しき芸術の出現と叫び、官営の美術展覧場に賤(いや)しき画…

読んだ本、買った本

やらなくちゃいけないこともありつつ、昨晩は、今村仁司『増補 現代思想のキイ・ワード』(ちくま文庫1985→2006)、稲垣浩『日本映画の若き日々』(中公文庫1978→1983)を読了。今村のはざっくり感が味わい深い。ただ全体主義を招いた啓蒙理性への批判意識、…

にちゃんねるがあった

いや、裏ワザともいえないぞ…。というのは、日本には「にちゃんねる」があるからだ。 私は「にちゃんねる」はまったく見ないけれど、たとえば「google検索語別料金表」を「にちゃんねる」に貼り付けたら、面白がられてシステム撹乱が生じる可能性はある。 日…

google広告システムの脆弱性

…といいながら、私はgoogle広告システムの中に脆弱性を発見してしまった。googleは検索語に対応した広告表示をビジネス化しており、検索語ごとに広告料金が設定されているのだが、なかにはワンクリック40ドルといったバブル価格もあるようだ。 したがって、E…

google帝国をどうするよ

NHKスペシャル「google革命の衝撃」を見て、こりゃやばいなと、色んな意味で衝撃を受けました。googleの検索順位が企業の死命を決する状況になっており、検索順位を上げる会社が設立されている、というのは想定済みでしたが、検索に反映されるルールはgoo…

他力本願、できるものなら、やってみろ。

他力本願を貫き通すことは、じつはものすごく難しい。なぜなら、「他力本願として念仏を唱えていれば、それで自分は救済されるのだ」と考えるとするなら、それは救済としての念仏修行という意味で、自力本願そのものへと転化してしまうからである。念仏を唱…

有楽町で超無駄足

詳しくは書かないが、結局自分は現代社会の波長に合わないのだと痛感した。それくらいダサダサな始末なのだった。 ぎりぎりに駆けつけたシネマヴェーラは素晴らしい映画館で、マキノ時代劇特集はいうにおよばず、その次の「ナインティーズ 廃墟としての90年…

平山晃生『お熱い休暇』 (1968)

公開:1968年 監督:平山晃生 主演:三木のり平、松岡きっこ、応蘭芳、マンモス鈴木、細川俊夫 クイズ狂のホットドック屋の主人・三平(三木)はバンコク旅行にめでたく当選。世界秘密諜報部から盗まれた、原水爆に匹敵する破壊力をもつ細菌がつめられた指輪…

深作欣二『誇り高き挑戦』(1962)

初シネマヴェーラ渋谷。安いし、見やすい映画館ですね。 公開:1962年 監督:深作欣二 主演:鶴田浩二、梅宮辰夫/大空真弓、中原ひとみ 進駐軍の汚職を暴こうとしてリンチをうけた末、業界の下っ端新聞記者に成り下がった黒木(鶴田)。やけに景気のいい工…