2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

地元の生活

午前中から地元で地味に行動しつつ、英語文献を読んでいた。専門分野に関しては日本語と同じように英語を読めればと思うが、今日のようにテンションが低い日は、思うようにいかない。実力不足を呪いながらも、一応、区切りまでは読み終えた。疲れた。 ところ…

エリツィン

というわけで、黒木和雄監督作品も佐藤忠男の本も非常に面白いと思います。佐藤本はとくにATGに関して当事者ならではの深い理解が窺えます。おすすめです。黒木和雄とその時代作者: 佐藤忠男出版社/メーカー: 現代書館発売日: 2006/08/01メディア: 単行本…

黒木和雄『日本の悪霊』(1970)

4月、36本目の映画。 (90分・35mm・白黒)新左翼学生を含む幅広い若者の支持を得ていた高橋和巳の原作をもとに、学生運動の過去を持つやくざと生真面目な警部補の入れ替わり劇を佐藤慶が一人二役で演じた作品。黒木はコミカルな会話や仁侠映画的な表現を加…

黒木和雄『キューバの恋人』(1969)

フィルムセンター。 (98分・35mm・白黒)キューバに寄港した日本の軟派な漁船員と、ゲリラに志願した現地の女性兵士とのすれ違う感情を描いたラブ・ストーリー。『とべない沈黙』がキューバで好評だったことから、両国初の合作には黒木が指名され、土本典昭…

読んだ本

ウソっぽいネタも含めて、面白い話がいっぱいある。ブレトンウッズ体制下の「埋め込まれた自由主義」では資本の本源的蓄積がうまくいっていたが、1960年代には固定相場制に限界が生じ、先進国はスタグフレーションに見舞われた*1。1970年代はオイルショック…

明日、一箱古本市に言ってみたいが、行けるかもしれないし、行けないかもしれない。

黒木和雄『とべない沈黙』(1966)

(100分・35mm・白黒)黒木の初の劇映画は、昆虫好きの少年だった松川八洲雄の原案から、北海道にいないはずの蝶を追いかける少年をめぐる型破りなロードムービーとなった。川喜多かしこの計らいでフランスでも上映され、当時のシネマテークの館長アンリ・ラ…

黒木和雄『椅子を探す男』(1968)

(11分・16mm・カラー)ギター弾きの男が座っていた椅子がなぜか消滅してしまい、男はその椅子を求めて街や海辺を探し回る。コマ落としなども用いた遊び心のある短篇で、ポランスキーの『タンスと二人の男』(1958年)なども想起させる。黒木監督が所蔵して…

黒木和雄『あるマラソンランナーの記録』(1964)

(63分・35mm・カラー)PR映画を作り続けることに限界を感じていた黒木が、その制度に挑む最後の闘いになった一本。東京オリンピックを目前にした長距離走者・君原健二のひたむきな練習生活を追ったが、黒木ら若手スタッフと東京シネマ首脳陣との対立が極限…

黒木和雄『太陽の糸』(1963)

(29分・35mm・カラー)キャメラマン加藤和三の招きで黒木は科学映画の牙城・東京シネマの仕事を得るようになった。合成繊維のPR映画である本作では世界を股にかけたロケーションを敢行、繊維の製造工程と世界への進出を追ってファッション・ショーも撮影した…

黒木和雄『日本10ドル旅行 10 DOLLAR TRIP IN JAPAN』(1962)

(21分・16mm・カラー・英語版)のちに美術映画の名作を送り出す映画作家・松川八洲雄の提案で、黒木が演出にあたったトヨタ自動車のPR映画。アメリカ人少女が横浜から神戸までを旅する一種のロードムービーで、自動車の行進やサムライも登場する明朗でカラ…

研究がめちゃくちゃはかどったので95点、と言いたいところだが、つまらない映画を観たのでマイナス5点、また上のエントリーで人を小馬鹿にするようなことを書いてしまったのでマイナス5点、さらに、バッティングセンター用コインを百円玉と間違えて差し出す…

土井裕泰『涙そうそう』(2006)

ギンレイホール。 監督 土井裕泰 脚本 吉田紀子 音楽 千住明 撮影 浜田毅 編集 穂垣順之助 配給 東宝 出演者 妻夫木聡 長澤まさみ 麻生久美子 塚本高史 小泉今日子 中村達也 沖縄県那覇市で自分の店を持つことを夢見て、市内の市場や居酒屋で必死に働く新垣…

マイナス80点、と言いたいところだが、二本の素晴らしい映画を観たので、50点。『市民と武装』、面白く読んだ。

今村昌平『黒い雨』(1989)

(123分・35mm・白黒)被爆症や戦争の後遺症に苦しむ人々を見つめながら、戦争への怒りを静かに力強く表現しつつ、生きる切なさを暖かく描き出した傑作。井伏鱒二は他監督による原作の映画化はことごとく断ってきたが、今村は婉曲的な許諾を得、映画化を実現…

相米慎二『セーラー服と機関銃』(1981)

132分、製作:角川春樹、多賀英典、プロデューサー:伊地智啓、原作:赤川次郎、脚本:田中陽造、撮影:仙元誠三、主演:薬師丸ひろ子、渡瀬恒彦、風祭ゆき、三國連太郎、柄本明 監督自身が原作をみつけ、再び薬師丸ひろ子と組んで大ヒットを飛ばした出世作…

相米慎二『ションベン・ライダー』(1983)

シネマアートン下北沢。名作。 キティ・フィルム、118分。製作:多賀英典、プロデューサー:伊地智啓、原案:レナード・シュレイダー、脚本:西岡琢也、チエコ・シュレイダー 藤竜也(厳兵)河合美智子(ブルース)永瀬正敏(ジョジョ) 鈴木吉和(デブナガ…

絶不調。仙人になって引きこもりたい。マイナス50点、と言いたい所だが、映画を観れたので、20点とする。 モラトリアムの街、下北沢で、「暇」を謳歌していたかつての自分を思い出す。人生を逆算して考えている現在の自分には、時間はあまりに少なく、貴重な…

目立ったので良し

80点。今日は目立たなきゃいけない日だったんだけど、ばっちりアピールできたんで、納得。疲れちゃって、頭がぼうっとしてきたので、帰り道、古本屋に寄った。二冊購入(計4600円)。あとすごく良い本を見つけたので、明日また買いに行こうと思う。即買い出…

久しぶりに融通空間Hiroumix氏と話す。現在の問題関心、今後の人生計画などについて5時間ほど。カレーは予想より美味しかった。 BCの後、マクドナルドで英語を勉強。75点。 http://museum.c.u-tokyo.ac.jp/binobi.html

休日バージョン

75点。好きで観ているとはいえ、映画をたくさん観るのも結構しんどい。今日も渋谷に藤純子を観にいきたかったのだが、やはり休むことにした。近所の喫茶店で勉強。まずまず捗った。サンチュウ食堂に行ってから、風呂掃除と洗濯。 昨晩は『整体から見る気と身…

今村昌平『神々の深き欲望』(1968)

フィルムセンター。 (174分・35mm・カラー)南方の島「クラゲ島」での、ノロ(巫女)を中心とする信仰や旧習と、押し寄せる近代の波との葛藤がテーマ。村人の無邪気な様子が生き生きと描かれるだけに、前近代の礼賛ともとれるが、その残酷さを冷徹に見据え…

65点。もうちょっと英語を早く読まないといけない。昨日と今日とで、プラトン『ゴルギアス』・アリストテレス『ニコマコス倫理学(上・下)』・『政治学』(岩波文庫)をゲット。半額。 今年から実施の全国学力テスト。各校平均23万円、総額77億円の予算なの…

今村昌平『「エロ事師たち」より 人類学入門』(1966)

(128分・35mm・白黒)ポルノ写真やフィルムの製作販売や売春婦の斡旋をする主人公(小沢)は、下宿先の子連れ女主人(坂本)と恋仲になるが、その娘とも関係を持つにいたり、息子からは金を搾り取られる。本作は記念すべき今村プロ第1作。日活との共同製作…

65点。このところのハイ・テンションのツケが回ってきたので、ちょっとペースを緩める必要がある。

今村昌平『にっぽん昆虫記』(1963)

(123分・35mm・白黒)戦中、戦後の激動の時代、我が娘(吉村)との平穏な暮らしをひたすら夢見て、女であることを武器に必死で生きる女を左幸子が熱演する。今村が「何とか違う(映画作りの)方法を探ろうとした」本作には、ストップ・モーションの多用や、…

キム・ギドク『弓』(2005)

ギンレイホール。相変わらず観客の質が悪い。 主演:チョン・ソンファン、ハン・ヨルム、ソ・ジソク。90分。 海に浮かぶ釣り舟。10年前、どこからか連れてきた少女を、老人は船の上で慈しみ、大切に育ててきた。少女が17歳になったら結婚するのだ。ところが…

今村昌平『にあんちゃん』(1959)

ひさびさのフィルムセンター。しみじみとした感動作。 (101分・35mm・白黒) 不景気な炭坑町で働き、極貧生活を強いられる在日コリアンたちに目を向けた作品。生活苦を正面から受け止めて乗り越えようとする“にあんちゃん”(二番目の兄)の精神的な逞しさは…

アリストテレスあれこれ

『思想』№981(2006年1月号)掲載、岩田靖夫「理性と法――アリストテレスの政治思想における教育の意味」は名論文なので、一読をおすすめしたい。以下、抜書き。 アリストテレスの幸福論。ポリスのイメージ。 人間を人間であらしめている原理が法と正義であり…

小林信彦『地獄の映画館』(集英社文庫)のなかで、「マリリン・モンローの死は、アメリカよりもヨーロッパにショックをあたえたというが、私には、それが、なぜショックか理解できなかった」として、次のように書かれている。 今度「マリリン・モンローの世…