黒木和雄『太陽の糸』(1963)

(29分・35mm・カラー)キャメラマン加藤和三の招きで黒木は科学映画の牙城・東京シネマの仕事を得るようになった。合成繊維のPR映画である本作では世界を股にかけたロケーションを敢行、繊維の製造工程と世界への進出を追ってファッション・ショーも撮影した。黒木自らも「スポンサーと会社の要請にこたえた」と述懐している。
’63(東京シネマ)(製)岡田桑三(脚)吉見泰(撮)加藤和三(録)片山幹男(音)一柳慧(解)日下武史

幾何学的直線を生かしたキャメラワークと、PR映画とは思えない不条理感溢れる現代音楽が素敵。資本主義批判、文明批判の偽装転向の可能性あり。ナイロンのことが物凄く良く分かった。東洋レーヨン。