2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

最近気になった訃報

その一。 奥崎謙三氏(おくざき・けんぞう=ドキュメンタリー映画「ゆきゆきて、神軍」の主人公)今月に入って死去。85歳。 兵庫県出身。第2次世界大戦中に陸軍の上等兵としてニューギニアに従軍。大戦で生き残った元日本兵として、当時の上官らの戦争責…

チェ・ゲバラの映画

『モーターサイクル・ダイアリーズ』(2003年、主演ガエル・ガルシア・ベルナル)を観た。チェ・ゲバラの自伝にもとづいた映画で、医大生だったゲバラら二人の若者が南米を貧乏旅行するという話。ゲバラは裕福な家庭の出身だが、ぜんそく持ちでひ弱な体質だ…

トラックバックが来た

今日大学でアメリカ人のアベック学生に呼びとめられて、10分くらい立ち話した。「英語はしゃべれますか」と聞いてきたので、「アリトル(ちょっとな)」と答えた。「あなたはここの学生ですか、マスターコースですか、ドクターコースですか」と聞いてきたの…

教養主義

親戚の集まりなんかにいくと、訳の分からん大阪のおっちゃんとかがおるもんで、いっつも余計なことを聞いてきたりする。いつまで勉強すんの?、そんで将来どないなんの?、みたいな。もちろん、そんなんにまともに答えられるわけあれへんから、自分はいつも…

本を売る。CDを買う。

本を80冊ほど売り払った。売ってしまいたい本はもっとある。ポストモダン系とか、カルスタとか、不毛なやつはぜんぶ処分して、リストラせなあかん(筆頭は柄谷か?)。 売ったら1300円と少しになったので、そのお金でCDを買った。カール・ベーム『魔笛』が10…

気分転換

今日は書くのやめようかと思ったけど、ちょっとだけ書いておこう。 昨日、講談社のPR雑誌『本』を読んでいたら、川上弘美の連載小説が載っていて、あいかわらず素敵だった。それから池内紀が、田川健三の『イエスという男』を「書かれるべき書」と紹介してい…

こんなこと書いてた。

柳田国男は戦前から戦後にかけて、国語教育・社会科教育・歴史教育などについて積極的に発言している。「国語史 新語編―(序 新語論 新語余論)」「標準語と方言―(自序 標準語の話 方言問題の統一 言語生活の指導 これからの国語教育 話せない人を作る教育 …

ロー

みんな優しいから、はげましてくれるんだが、ほんとにローな気分なんだよな。いまの自分、もろもろのことが、ちょっとずつ間違っているように思われる。もしかすると、ちょっとずつどころか、根本的に間違ってるかもしれへん。これは、いつもの躁鬱気質だけ…

書くこと無し

っていうか、疲れたし。なんか最近、脳みそが重たい感じがする。 さえてない毎日やけど、阪神がサヨナラ勝ちしたことだけが、ちょっとうれしい。

ふたたび田中小実昌

エロ・エッセイというジャンルがあるとすれば、ほとんど至芸だろう。 だけど、マスターベーションは不自由だが、ホーケイの手術をしてよかった。 ぼくは、たいへんな小チン粗チンだとひけ目を感じ、野坂昭如氏はワリバシ一本ぐらいの大きさか、と同情してく…

気晴らしに『田中小実昌エッセイコレクション』

気晴らしに入った大学近くの古本屋で、『田中小実昌エッセイ・コレクション4おんな』(ちくま文庫)を百円で買う。女のことばかりが不思議な文体で書かれてある。なぜ不思議な文体かというと、著者と女との距離感が、不思議な距離感なのである。京都の銭湯…

SAY YES

自分は追い詰められるとしばしば突如として意味不明な振る舞いに及ぶことがあるが、今日は思わず「チャゲアンド飛鳥」という二人組グループの音楽CDを買いたい衝動に駆られてしまい、だいぶ悩んだすえに理性でもってそれを抑止したのだが、おそらく自分は誰…

小学校と中学校の教育理念の断絶が問題だ

長いけど、引用。 「ゆとり教育」見直しの焦点になっている「総合的な学習の時間」について、中学校教師の約6割が「なくした方がよい」と考えていることが18日、文部科学省の「義務教育に関する意識調査」で明らかになった。 準備に手間がかかることなど…

最近読んだ本

今日はしゃべりすぎて疲れたので、ごく簡単に。 昨日は、町田康の『へらへらぼっちゃん』、『つるつるの壷』を購入した。面白かった。中島らもと大槻ケンジが巻末エッセーを書いていて、それも良かった。 また映画館に行く途中の古本屋で、許光俊『クラシッ…

豊田四郎『如何なる星の下に』(1962年)

(117分・35mm・カラー)おでん屋のぐうたら亭主(加東)のもとに生まれた三姉妹の幸薄い行く末を、ブラックな喜劇性も加味して描く。八住は原作の背景となった昭和初期の浅草を戦後の築地・佃に置き換え、都市開発で埋め立てられた築地川の最後の姿などは東京の…

梅雨に入ったのかしら?―江東区教育事情―

今日、江東区まで家庭教師に行ってきて、そこのお母さんから聞いた話であるが、地元の公立小学校・中学校はどうしようもないことになっているらしい。江東区は、都心への利便性が注目され、高層マンションが多数建設されるなど、サラリーマン世帯の流入人口…

池波正太郎の東京

サン=サーンス『交響曲第3番オルガンつき』はなかなか良い曲だなぁ。オルガンもかっこいいなぁ。ところで昨晩は、これとは別のすさまじい曲を聴いて寝たら、あまりに異常な演奏だったので、4時間も寝ないうちに目が覚めてしまった。 今日は忙しい日。小田…

佃島に行きたい!

地下鉄の駅から地上に出て、線路下のアーケードを通ると、黄色い外装のラブホテルがあり、その隣にはチェーン展開している古本屋が並んでいる。私はそこの百円均一コーナーを、ほとんど習性のように毎日覗き込む。今日は、川本三郎『東京おもひで草』(ちく…

なぜだか疲れた。で、なぜだか清原の悪口。

清原が活躍したらしい。ホームラン2本、ヒット1本、7打点。本人の弁によれば、「こういう素晴らしい日があるから、苦しい日々も報われる」、のだそうだ。 けど、これで良いんですか、巨人ファンのみなさん。どれだけ打率が低迷しようと、たまに活躍すれば…

『都立高校は死なず』

近所の古本屋に、本を売りに行った。最近は、どんどん売り払っちまえ、という気分だ。どんどん売って、スッキリいきたいところである。 さて、その古本屋でふたたびクラシック関連のCDを買った。今日ゲットしたのは、チョン・ミュンファン指揮/オペラ・バ…

少子化言説への身も蓋もないツッコミ

数日前、清水義範『行儀がよくしろ。』(ちくま新書)を読んだのだが、『運動靴と金魚』という映画への言及があったのが懐かしかったものの、とりたてて大した本ではなかった。しかし、教師も普通の人なのだから過剰に期待すべきではない、という話があって…

恋愛映画ですわ

ギンレイで『きみに読む物語』(『The NOTEBOOK』2004年、ニック・カサヴェテス監督)を観た。ギンレイは、OLが多いためか、恋愛映画を上映することが多い。会員である私も、それにまじめに付き合っている。この映画も、コテコテの恋愛物だった。興行成績が…

カスパル・ダーヴィド・フリードリッヒを見て考えた

東京国立博物館で開催中の『ベルリンの至宝展』に行ってきた。以前から行きたいと思っていたのだけれど、なかなか機会が持てなかった。いよいよ今週末に会期終了が迫ってきたので、今日、出かけることを決心した。有名どころでは、マネ「温室にて」(1878−18…

くだらない話

今日は、ぼーっとしてたら、電車を乗り過ごした。アホである。 さっき気づいたことだが、今年はもう、すでに半分が過ぎている。時よとまれ、と祈りたい気分だ。時よとまれ、おまえはせわしない、ってか。 宮里藍のしゃべり方が、どんどんヤワラちゃんに似て…

「人間の条件」云々はヤバそうだけど

文献を読まされるのは嫌だ。自発的に読む読書がしたい。というわけで、読まなければならない文献の息抜きに、つねに違う本を用意している。今日は高城和義のParsons本を置いておいた。すると、第1章「Parsonsの人と学問」という伝記の部分が勉強になったの…

モッコリ

今日は英語論文を読んでいたのだが、ここ2、3年は日本語ばかりに接する毎日だったので、最近は英語を読むのが結構つらい。で、たまたま本棚に突っ込んであった富田一彦『受験面白参考書 富田の「英文読解100の原則」』を見つけたので、それを読んでみると…

第二共和制期までのフランス教育事情

土曜日は、明日が日曜日なわけだし、気持ちの余裕がある。自分の関心に忠実に、まとまった読書ができて幸せだ。今日は、『パサージュ論第1巻』を斜め読みしたり、山田昌弘『パラサイト社会のゆくえ』、『東大教師が新入生にすすめる本』(文春新書)、井上章…

マーラー第9番について再論

ちょっと前にも感激のあまりごちゃごちゃ訳の分からないことを書き散らしたのだが、マーラー第9番の別のCDをゲットして聴いてみたら、またまた素晴らしかったので報告しておく。そもそもこの曲自体が名曲なのだろうと思うが、今回聴いたのはブルーノ・ワル…

19世紀末イギリスの教育事情

井野瀬久美惠『子どもたちの大英帝国 世紀末、フーリガン登場』(1992、中公新書)を読みました。暴徒化した若者のことが「フーリガン」というアイルランド語で呼ばれるようになったのは19世紀末のことなのですが、その背景にあるイギリスの国際事情、国内事…

鉄道と近代

あまり何かを積極的に書きたい気分でもないので、shou氏にコメントを返しておくことにします。 昨晩、帰宅後、情熱大陸を見ていたら原武史が特集されてました。しかも、一見すると単なる「鉄ちゃん」みたいな扱いで。特集されていること自体に違和感がありま…