チェ・ゲバラの映画

モーターサイクル・ダイアリーズ』(2003年、主演ガエル・ガルシア・ベルナル)を観た。チェ・ゲバラの自伝にもとづいた映画で、医大生だったゲバラら二人の若者が南米を貧乏旅行するという話。ゲバラは裕福な家庭の出身だが、ぜんそく持ちでひ弱な体質だったらしい。主演男優が革命家にしてはヤサ男すぎるようにも感じたが、実物も案外あんなものだったのかもしれない。南米の暑すぎたり、乾きすぎたり、湿っぽすぎたりする、極端な気候の雰囲気がよく伝わってきた。苛酷な自然のなかで、きびしい労働、差別に苦しめられている人々と出会い、ゲバラは、南米の連帯、社会革命を志す。アジアはひとつ、ならぬ、混血共同体としての南米。ところで、ゲバラが踊りが下手だったというのは面白いエピソードだ。夢見がちでありながら真面目、というのが革命家気質なのだろうか。