2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

5月も終り

眠い。とても眠い。何かを書くには眠すぎです。にしても、5月も終わっちまいましたね。何やかやで意味不明にごちゃごちゃとしていた5月の鬱憤は、6月に見事に晴らすことにいたしましょう。とにかく寝てから考えることにする。明日の朝は水道屋がやって来…

おれの頭はよくはないが、つよい頭だ

昨晩は、SHOU氏とHIROUMIX氏と渋谷で食事。HIROUMIX氏の大阪での奮闘振りについて話を聞く。当方から言うべき事は意外に無い。殆ど此処で書いてしまっているからだ。只、此処では書けない事、書けない理由などについて近況を交えつつ話した。またSHOU氏は相…

データいじり

従属変数「高い学歴は収入面に恵まれる」×独立変数「世帯収入のレベル」 緩やかだが、「世帯収入が低い」ほど「高い学歴は収入に恵まれる」と回答する率が高くなる。また「世帯収入が高い」ほど「学歴によって収入は左右されない」と考える率が高くなる。す…

パフォーマティブな言論の問題について

小谷野敦『評論家入門』(平凡社新書)を読んでいると、評論と学問との微妙な違いについて述べられていて、色々と考えさせられる。もちろん学問が論理性と実証性によって構築されるべきものであることは言うまでもないが、文系の学問の場合だと、そういう厳…

この人、誰?

SHOU氏に聞きたいのだけど、この人は何者なの?それから政務官って、どういう仕事する人のことなの? 森岡正宏厚生労働政務官は26日の自民党代議士会で、小泉首相の靖国神社参拝を「大変良いことだ」と支持する考えを示したうえで、「極東国際軍事裁判は、…

大衆教育社会についての問題意識

昨日、神田古本屋街の一誠堂書店で、マーク・ゲイン『ニッポン日記』(ちくま学芸文庫)を五百円、サン・シモン『産業者の教理問答』(岩波文庫)を三百円で、それぞれ購入した。とりわけ『ニッポン日記』は結構入手困難で、戦後研究にとっては欠かせない書…

アドルノの補足

『プリズメン』の「文化批判と社会」を読んでみると、二日前のコメント欄の整理があまり良くないと分かったので、修正しておきたい。まずは原文を確認。 文化批判は、文化と野蛮の弁証法の最終段階に直面している。アウシュヴィッツ以降、詩を書くことは野蛮…

斎藤環『若者のすべて』

斎藤環『若者のすべて ひきこもり系VSじぶん探し系』(PHP)を入手したので、前の日曜日に読んでみた。この本はたしか4年ほど前、shou君の家の本棚にも並んでいたように記憶する。私はそこで一度読ませてもらったはずだ。そういうわけで書いてある内容につ…

マーラーによるとめどない妄想

バルビローリ指揮・ベルリンフィルハーモニー管弦楽団『マーラー交響曲第9番(1909)』(1964年)を聴きながら、妄想に耽る。 もし宇宙空間に孤絶しつつ漂流する、自己意識のようなものがあったとしたらどうだろう?この自己意識は、自身が意識であることの…

『国語のできる子どもを育てる』

工藤順一1999『国語のできる子どもを育てる』(講談社現代新書)。作文教育の方法についての本書の提言は、傾聴に値する。「自由に思ったことを書く」とか、「日記を書く」とかいう作文指導の方法は、きわめて問題である。それは子どもの内部に、書くことの…

『性のプロトコル』

ヨコタ村上孝之1997『性のプロトコル』(新曜社)。周知のように、「恋愛」は、明治20年代に、北村透谷などによって論じられるようになった観念である。本書は、このテーマをめぐって、大衆文化や明治期文学などを素材に、様々な角度からアプローチしている。…

ヘーゲル『法の哲学』

土曜の午前11時から放送されている『談志・陳平の言いたい放題』(東京MXテレビ)を、私はかならず見る。今日は「談志ング・ファイブ」の日だった。立川談志師匠、野末陳平にくわえて、特別ゲストの毒蝮三太夫、吉村作治、西部邁らが、あれこれとしゃべりま…

市ヶ谷での一幕、オーケストラの裏側

今日、家庭教師先の高校生の勉学意欲を増進させようと、市ヶ谷の法政大学まで散歩がてら大学案内を取りに行ったのだが、法政大学って、ボアソナードタワーは小奇麗で近代的だけど、本館の校舎はかなり汚くて狭い。人口密度が高いので、あらゆる場所で学生が…

ウイスキーはウンコになるのか?

立川談志『食い物を粗末にするな』(講談社+α新書)を読んでいると、興味深いことが書いてあった。 志ん生師匠はこう言ってたっけ。/「酒は身体にいい、ビールは駄目だ、ビールは飲んでも小便にしかならないけど、酒はウンコになる……」/ブランデーと柿の…

現代絵画がもつ視線

さて、懸案のゴッホ展に行こうと試みたのだが、ふたたび信じられないほどの人だかりのために断念、常設展だけをみて帰った。戦前、戦中、戦後日本の現代絵画が中心の展示で、まえに見たものも多かったが、やはりなかなか面白い。国吉康雄(1889−1953)、佐伯…

『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』

ギンレイで『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』(2003、仏、フランソワ・デュペイロン監督)という映画を見た。舞台はパリ。家族の愛情に恵まれない16歳の少年と、雑貨屋をやっているトルコ商人の老人との心温まる交流。古典的テーマだが、けっこう良…

言霊注意報発令中「事務処理能力がない!」

今日は、雑事におわれっぱなしで、だんだんと「閉じてる自分」に。 「おれは馬鹿だッ、本当に馬鹿だッ」「無能人間」「こんなに頭がワルイ自分が情けない」等々の発言を繰り返していたら、なんだか死にたい気持ちなってきたので「ああ、死にたい」「死んでし…

ちっちゃな、チリみたいな存在

昨日、家庭教師先のワタルから聞いた話。ワタルは、通っている高校(偏差値48)の先生に、こう説教されたらしい。 「おまえら、大学行きたいんだったら、中学の勉強しろ。高校の勉強なんて、中学の勉強もわからないのにわかるはずがないだろ。おまえらがこの…

80年代をめぐる考察――岡崎京子『東京ガールズブラボー』

岡崎京子『東京ガールズブラボー』(1993)。東京に恋焦がれる北海道の女子高生、金田サカエちゃんが、両親の離婚をきっかけにとうとう東京にやってくる。まあストーリーとかはどうでもいいのだけれど、1980年代という時代の空気感が沁み入るように伝わって…

『女はすべからく結婚すべし』

本日の読了本。島田裕己『女はすべからく結婚すべし』(中公新書ラクレ)。『相性が悪い!』(新潮新書)に引き続き、かなり愉しめる読み物に仕上がっており、とくに女性は読んでみると何かと勉強になると思う。 2000年度の国勢調査によると、現在の未婚率は…

フルトベングラー『田園』

N響アワーでベートーベンのピアノ協奏曲第四番が流れているが、なかなか結構な音楽。今朝もシェリング(ヴァイオリン)・シュミット=イッセルシュテット指揮の「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」を聴いていたんだが、この第2楽章は本当に息を呑むような美しさ…

亜細亜主義について――松本健一『大川周明』

松本健一『大川周明』(岩波現代文庫)、読了。 大川周明は1986年(明治19年)、山形県庄内地方に生まれた。石川啄木と同年の生まれである。ここで石川啄木を迂回しつつ、大川について考える材料としてみたい。石川の次の有名な詩句は、明治の青年が置かれて…

変態性について

札幌で24歳の保護観察処分中の男性が、女性を監禁していた事件だが、このメディア注目度の高さはいったい何なのだろう。法務大臣もしゃしゃり出たりしてるが、やはり犯人の顔があまりに美形だから、注目されてるのだろうか。美形なのにヘンタイ、というニュ…

竹内結子の妊娠に関するメモ

会見では、竹内さんは妊娠されていて、もうすぐ3ヶ月になるところとか言っていました。それを獅童丈が知ったのは、1ヶ月前とか。となると、妊娠1ヶ月台で、判明したことになります。理論的にはその段階で判明することがあるのかもしれませんが、少し早すぎな…

『眠れる森の美女』と柳田國男の詩的イメージ

先日、神田でムラヴィンスキーのCDを買ったと言ったが、あれから何回も聴きつづけた。聴けば聴くほどに素晴らしい。『グラズノフ交響曲第五番』も良いが、チャイコフスキー『眠れる森の美女』は文句なしの美しさ。例によって、許光俊先生『生きていくための…

『一行情報大全集』

私本来の俗っぽさに比して、通俗ネタが少なすぎるように思われるので、『噂の真相 一行情報大全集』(2004)から、気になったものにコメントを付けてみるという企画。 角川書店の春樹と太郎親子が神のおつげで何と角川ホラー文庫を創刊へ(1993年2月号) 最…

日本人の宗教意識

ネタ仕込みが無理だった。 昨日、取り上げた調査の単純集計表をふたたび眺めてみる。 「あなたは、信仰している宗教がありますか。」ある9.7%、特に信仰していないが、家の宗教はある19.5%、ない70.0%。 (信仰している宗教がある人に対して)「それは何…

ある調査から

ブログ更新不能の危機を回避するべく、寝る前に滑り込み。とはいえ、すでにけっこう疲労。今日は、教育に関する、次のような社会調査結果について考えていました。 学歴は、本人の実力によって決まる。(そう思う75%、そう思わない25%) 学歴は、親の教育…

土井隆義『〈非行少年〉の消滅』

ゴールデンウィークも最後だし、それらしいことでもしようかと、御茶ノ水の中古CD屋のモーニングセールにいく。ムラヴィンスキー「グラズノフ交響曲第五番・チャイコフスキー『眠りの森の美女』抜粋」(レニングラードフィル、1979)、セル「『ニーベルン…

大村はま先生

うかつにも知らなかった。 「授業の神様」といわれた国語教育研究家の大村はま(おおむら・はま)さんが17日午前2時50分、くも膜下出血のため横浜市緑区の病院で死去した。98歳だった。 /50年以上、現場の「一国語教師」を通した大村さんは、退職…