上笙一郎『児童文化書々游々』(1988)

飯田橋で勉強。今日も天気が好いので神保町まで歩いてみる。東京堂書店ふくろう店で、上笙一郎『児童文化書々游々』(出版ニュース社)を1014円で購入。餃子を食べてから三崎町あたりの喫茶店でふたたび勉強。『児童文化…』も読んでみる。
これは大変な名著というべきだ。児童文化史の詳細な書誌学でありながら、古書蒐集家としての痛快な心意気が伝わってくる。読ませるエッセイ。かつ教育史研究において優れた辞典的機能を果しうる本でもある。折に触れて読み返せば、近世以降、戦前を中心とする児童をめぐる書物文化が、くっきりとした輪郭と奥行きをともなって、われわれの前に姿を現してくれるだろう(…と、翻訳文体なのは、今日、翻訳書を読んでいたせいだな)。入手しづらい本ではないようなので、関心のある人にはおすすめ。関心のない人にもおすすめ。

児童文化書々游々

児童文化書々游々