溝口健二『お遊さま』(1951)

フィルムセンター。

(93分・35mm・白黒)谷崎潤一郎の「蘆刈」を映画化したもので、溝口の黄金期を形作る大映における第1作であると同時に、宮川一夫が撮影を務めた初めての溝口作品。姉(田中)の方に惚れながら見合い相手の妹(乙羽)と結婚した一人の男(堀)を通じて、三角関係の危ういバランスを描き抜いた。溝口と美術の水谷は、当時会社側がやりたがらなかった“明治もの”の新たな造形を提示した。
’51(大映京都)(原)谷崎潤一郎(脚)依田義賢(撮)宮川一夫(美)水谷浩(音)早坂文雄(出)田中絹代乙羽信子、堀雄二、柳永二郎進藤英太郎、東良之助、南部彰三平井岐代子、金剛麗子、小松みどり

溝口健二宮川一夫、水谷浩と来た。しかし明らかに失敗作。途中で寝た。谷崎の原作に起因するものかもしれない。
堀が谷崎にどことなく似ている。