鈴木則文『パンツの穴(16mm)』(1984)

監督:鈴木則文 主演:山本陽一菊池桃子、田中浩二、矢野有美服部まこ春川ますみ武田鉄矢、マリアン、タコ八郎
博多から転校してきた一郎・通称ムキンポくんはクラスメイトの桃子に一目ぼれする。脱・童貞を夢見て、あれこれ手を尽くすが…。けんかの最中に、まさかのUFO飛来?!「ムキンポくーん」初々しい菊池桃子の演技も眩しい、思春期の少年の成長を描いた、糞尿まみれの則文流・青春物語。

ひさびさのシネマヴェーラ。うーん、傑作ウンコ映画。
とにかくウンコ、おしっこ、エロで埋め尽くされた作品。野糞シーンから映画が始まる。「ムキンポ」(主人公のあだ名)のことを変な外人(マリアン)がナマッて「ムチンポ」と発音するのも面白い。
高校生をウンコまみれにしてしまい、決闘が始まってしまうが、ムキンポが落とし前を付けようと、肥え溜を引っくり返したら、それが高校生にかかって、再び大乱闘。みんな糞まみれになったところで、上空にはUFO。UFOから清々しい集中豪雨。シャワーみたいだと喜んで浴びていたら、それが武田鉄矢のションベンだった、という馬鹿馬鹿しいオチ。ハチャメチャで可笑しい。
青春映画としてのクオリティも高い。クラスのボスのペンダントに菊池桃子の写真。この場面で菊池桃子が流す涙が感動的。それよりも秀才君が女子更衣室に忍び込み、ブラジャーの匂いを嗅いでいたら女子がやってきたので、ロッカーに隠れたら、催して、ウンコを漏らしてしまい、ロッカーを開けたムキンポがなぜかロッカーの持ち主の女の子に平手打ちされてしまうという、青春の不条理。青春って何だ。ムキンポの花火シーンも素晴らしかった。

弟がチンポを海苔で隠して、「オネーチャンー」とお姉ちゃんの裸のマネをしに来るのを、同級生の前で菊池桃子が恥ずかしがるプレイが良かった。