アレハンドロ・アメナーバル『海を飛ぶ夢』(2004)

原題は『MAR ADENTRO』(2004)。監督、アレハンドロ・アメナーバル。主演、ハビエル・バルデムベレン・ルエダ、ロラ・ドゥエニャス。
四肢麻痺の障害者ラモン・サンペドロの手記『LETTERS FROM HELL』を映画化」(ギンレイ)ということだが、まずまず良い映画だったと思う。尊厳死という難しい問題を扱っているのだけれど、その難しさが丁寧に描けているし、また甘美な死へと魅了されてしまうことの実存的なリアリティもよく伝わってきた。途中ハイパーリアルな映像が挿入されるのだが、ドゥーランドット「誰も寝てはならぬ」のBGMも意外に効果をあげていた。高校生や大学生向けの教育映画としても、最適なのではないか。
http://d.hatena.ne.jp/seiwax/20070921