藤田のおまけ。「女と猫」より。

私は猫を友達としている。
「猫婆」の様に猫がいなければ生きていられないと言う訳ではない、又贅沢な猫でなければいけないと言うのでもなく、捨て猫でも泥棒猫でも、拾い上げて飼うのである。……
猫を友達にする訳は、猫は野獣性と家畜性との二つの性質を持っているので、そこが面白いと思うのである。ライオンの仔や虎の仔は、始めのうちこそ家に置いてもよいだろうが、大きくなるとこれは始末に困るに相違ない。
猫に猛獣の面影がある所がよいのである。
私はよく猫を描く。画室にいる時モデルがないと猫を描くのである。サイン代りに猫を描くこともある。(55−56)

猫の野獣性を愛好するのは私も同じだ。下の写真は、「オイ、オマエ」と呼びかけたときの顔。