エタノールで逆襲

NHKの再放送を続けて視聴。
昨年アメリカと中南米諸国とで会議が開かれ、アメリカがFTAAという自由貿易ブロックを提案したところ、ブラジル、チリ、ベネズエラなどがそれを強行に突っぱねたのだという。アメリカを背後におく軍事政権下で、高い失業率を前提とした新自由主義政策を経験してきた国々において、アメリカの経済体制下で自国の安定がもたらされるとのビジョンはもはや幻想にすぎない。左派政権樹立の背景にもそのことが関係している。
またアメリカの要求を拒否できる要因としては、中国やインド等との取引で自国の経済活動を展開できるとの見通しも関わっている。さらにブラジルではエタノール代替エネルギー化することで、原油を中心とする欧米経済秩序に揺さぶりをかけることも試みられている(エタノールはサトウキビから作る)。
とにかく、南米が中国・インド(ASEAN)と結びつきを強めているとしたら、やはり米・中二極体制に対する準備を進めなければならない。