アメリカか中国か

政府合弁方式を打ち出したベネズエラの石油政策によって、アメリカ企業が撤退しつつあるなか、中国が主要な取引先となる兆候が現れているらしい。アメリカがチャベスを倒そうとするのも無理はない。ベネズエラが中国に安定的に石油資源を供給することで、中国の脅威がますます増大することになるからだ。中国が南アメリカブロックと親密な関係性を築くことになれば、10年かそこらで、米中冷戦レジームが世界規模で現出することも考えられる。
そうしたなか日本がいかなる位置取りを模索すべきかは喫緊の課題である。当然ながら、アメリカからも中国からもその時々の状況に応じて利益を引き出しうるようなポジションを押さえておく必要がある。米中を機軸にした国際関係を前提として、外交構想を練り上げていくべき段階にあるといえるのではないか。
安倍晋三にそれが可能だろうか?靖国問題だって、そこが一番のポイントなのだ。