ベネズエラ

NHKベネズエラチャベス政権の話をやっていた。ベネズエラ産油国であるが、親アメリカの右派政権のもと、国民に正当な利潤が還元されない構造になっていた。都市に押し寄せた農村出身の人々までは経済的利益が回らず、それらの人々はスラムで劣悪な生活環境に置かれていたという。それがチャベス政権発足後は、石油企業の政府との合弁化を進めることで税収をアップさせ、手厚い社会保障政策が施されることになった。またキューバボリビアなどとラテンアメリカ地域ブロックを形成し、アメリカに依存しない社会経済構造も形成されつつあるようだ。
もちろんアメリカはチャベス政権をヒットラー呼ばわりし、CIAなどの陰謀を通じた政府転覆を図っている。また親米国家の隣国コロンビアからは、パラミリタリーというやくざ右派民兵組織を潜入させ、チャベスの命を狙っているらしい。番組では実際に、チェ・ゲバラの射殺を命じた元CIA高官とベネズエラからの亡命人が現れ、政府転覆の計画を練っている様子が放映されていた。
政治的なものの概念、友敵理論が、ここでは日々露出している。こわい。そして良い番組。南アメリカに現在7カ国あるという左派政権は、アメリカに負けずにがんばってほしい。