文科省への自殺予告

浜田寿美男・奈良女子大教授(発達心理学)の話 手紙に書かれたいじめの内容は具体性に欠け、筆者の特定は難しい。当事者たちに知られたくないという思いから、細かい事実を言いづらいのだろうか。今の時点では何とも言えない。
文章全面から攻撃的な気持ちがにじみ出しているが、いじめの状況については冷めた目で見ているようだ。7通のあて先は、いじめ問題への取り組みで、報道機関から責任を問われているところが選ばれている。自分の気持ちを世間に表明することに意義があると考えているのではないか。
実はいじめを受けていない可能性もある。学校や教育行政への強い懐疑や被害者感情が、筆者を突き動かしているのかもしれない。
もし本当に自殺を考えているのなら、文科省の発表で報道機関が大きく取り上げ、世間にいじめを受ける苦しみが伝わったことをもって、思いとどまってほしい。これだけたくさんの文章を書くエネルギーがあるなら、死を選ばず、学校を休んででも前向きな解決策を考えてほしい。
こうした自殺予告で、ほかの子供たちが影響されて自殺に走ったりしないか心配だ。(毎日新聞) - 11月7日22時55分更新

私も死にたい。…じゃなくて、自殺するくらいの決意があるなら、そのエネルギーを利用して、世の中に色々と波風を立たせるくらいの才覚を見せてほしい、と思うわけで、こういうのは大歓迎だし、色々と議論が沸き起こればよいと思う。
私自身のいじめへの処方箋はシンプルなものだ。いじめは基本的に共同体主義によって生じるものだから、生活時間をあまりに長く共有するような教育のスタイルにするのではなくて、学校は給食を食べたら帰るところ、という具合にしたらよいと思う。そのうえで、多元的所属を前提とするような生活スタイルを実現すれば、たとえいじめがあったとしても、たいした問題でなくなる。

同省が年1回行っている現行の調査では、公立の小中高校が、自殺などの件数を原因別に記入した調査票を各教育委員会に提出。同省が集計している。
自殺の場合、原因の記入欄に「いじめ」のほか「学業不振」など15項目が挙げられているが、昨年度の場合、自殺105件の原因の約6割は「その他」となっていた。この中には、いじめの疑いがあるのに調査中であるため「その他」としていたケースもあるとみられ、同省は「『その他』に簡単につけられないよう調査票を見直す」(伊吹文科相)方針だ。
(読売新聞) - 11月8日1時11分更新

学業不振の自殺なんてあるのかね。ほとんどいじめではないか。