瀬尾まいこ『天国はまだ遠く』

すごく薄い本で、読みやすい。

自分でも不思議だけど、一時間前、どうがんばってもだるかった身体が、今は弾んでいる。二十日前、死のうとしていた私は、今、子どもの頃を思い出して絵なんて描こうとしている。何十年かけても変わらないこともあるけど、きっかけさえあれば、気持ちも身体もいとも簡単に変化する。それにもっと敏感に対応していかないといけない。そう思った。(166)

健康的な思考なのが良い。食べることを中心に、さりげない体験が丁寧に記述されているので、評価できる。

天国はまだ遠く (新潮文庫)

天国はまだ遠く (新潮文庫)