成瀬巳喜男『娘・妻・母』(1960)

フィルムセンター。成瀬監督、やっぱり素晴らしいですね。

(122分・35mm・カラー)「華麗十七大スターの競演」の宣伝文句とともに公開され、大ヒットを記録した成瀬巳喜男の大作。山の手の中流家庭を舞台に、長女の再婚、金銭トラブル、姑との同居といった問題が積み重なる。長年のパートナー玉井に代わって、安本が後期成瀬の傑作を担った。
’60(東宝)(撮)安本淳(監)成瀬巳喜男(脚)井手俊郎松山善三(撮)安本淳(美)中古智(音)斎藤一郎(出)原節子、郄峰秀子、宝田明、小泉博、仲代達矢三益愛子森雅之、団令子、草笛光子淡路恵子加東大介上原謙杉村春子笠智衆

お金と介護をめぐって、エゴと打算と家族愛とが絡まりあう話。「これでもか」というくらいスターが登場してくる(原節子がとくに素晴らしい)。佳作だが、成瀬の場合、シネマスコープでない方がこじんまりとした印象で良いかもしれない。
なお2月は全部で30本の映画を観たが、映画をたくさん観るのも楽ではないと思った。