川島雄三『飢える魂』(1956)

(79分・35mm・白黒)若い人妻、子持ちの寡婦が、それぞれに訪れた新しい恋に心を揺さぶられながら、新たな人生へと踏み出すこともできない。二人の女性を通して、女として、母として生きることの矛盾がくっきりと浮かび上がる。本作で初出演の小林旭が未亡人を困らせる息子役を演じる。
’56(日活)(原)丹羽文雄(脚)柳澤類寿、川島雄三(撮)郄村倉太郎(美)中村公彦(音)眞鍋理一郎、橋本文雄(出)大坂志郎金子信雄三橋達也南田洋子轟夕起子、鈴村益代、竹内洋子、佐川明子、清水千代子、伊達公、郄野由美、桑野みゆき小林旭、加藤勢津子、渡辺美佐子

フィルムセンター。南田洋子を観にいく。年上の横暴な夫に心の寂しさを感じている妻の役で、美しくて素晴らしい。温泉シーンもあり。三橋達也が相変わらずうっとうしいが、ストーカーに近い役なので仕方がないか。轟夕起子の息子が小林旭、スターの雰囲気を感じる。倉敷のロケが興味深い。