ソフィア・コッポラ『マリー・アントワネット』(2006)

『MARIE ANTOINETTE』2006年 アメリカ・フランス・日本合作映画 英語 2時間03分 監督:ソフィア・コッポラ出演:キルスティン・ダンストジェイソン・シュワルツマンアーシア・アルジェント
14歳で単身オーストリアからフランス王家へ嫁ぎ、18歳で即位した世界一有名な王妃マリー・アントワネット。最も愛され、最も憎まれた王妃の、誰も知ろうとしなかったティーン・エイジャーでありながら過酷な状況の中で成長する姿をマリー自身の視点で描いたソフィア・コッポラの意欲作!!

ギンレイホール。贅沢すぎて退屈な日常。豊かかもしれないがそれはそれで辛いよね。おまけに嫁いだばかりのマリー・アントワネットは、ルイ16世から夜の相手をしてもらえず、母国からはマリア=テレジアがプレッシャーをかけてくる(結局兄ヨーゼフ2世のとりなしでめでたく二子を設けるのだが)。そういうわけで、最初はお菓子のめちゃ食い、次に乱痴気騒ぎ、浪費などにうつつを抜かし、ルソー仕込みの田舎趣味にもハマるマリー・アントワネット…。
まあ、見る価値があるかどうかは疑問。ルイ15世の愛妾ポンパドゥール夫人らしき人が出てきたりもするが、歴史が十分に描きこまれているとも言いがたい。アメリカ独立戦争で財政難が悪化したようなセリフがあったが、その前の7年戦争あたりからずっとフランスは左前だったのではないの?テーマの割りに軽い作りなのが気になった。そこそこは楽しめるが…。