“Canpaign! The Kawasaki Candidate”

民主主義は本当に人類共通の価値観となり得るか、をテーマに世界33か国が共同制作したシリーズ。この企画会議で、欧州のプロデューサーらは「欧州生まれの民主主義が、日本にどう根づいたかを見つめたい」と強く望んだ。想田和弘監督の作品「選挙」は、川崎市の市議会議員補欠選挙に立候補したいわゆる“落下傘”候補に密着した観察記録。例外的選挙で、しかもミニチュアな選挙ならではの“日本の選挙”の一断面が描かれる。

山内和彦という候補者が出てきた。いくら選挙初心者といっても、信じられないほどのガードの低さ。身内にとっては怒髪天を衝く発言ばかりだろうが、見ている方はあからさまに本音が語られるので、驚きつつも、大変興味深かった。
候補者の不器用さ・頭の悪さに苦笑しつつも、選挙応援に来ている自民党員のオジサン・オバサンの人品の卑しさの方に、むしろゾッとした。これが日本の民主主義ですか。