ブログを面白くする秘訣

文芸春秋』の川上末映子のインタビューを読んで、そのユニークさにビックリした。永井均池田晶子に哲学的な影響を受けたのだそうで、語っている言葉に力を感じる人だ。ぜひ小説も読んでみたい。
さて、文章を書き始めたきっかけがブログだとして、次の応答が興味深かった。

――始めからから、読者の存在を意識していたんですか。普通、ネットだと「俺の書きたいことを書くぜ」という人が多いですが。
川上 うーん。それ、私の一番嫌いなタイプかも(笑)。何にせよ、他者に対する自覚が無いと良いものは出来ないんじゃないかと思います。
――でも、ブログというのは、典型的な自己満足の世界ではないですか。
川上 ブログの世界にも、面白いブログとそうでないブログがあるんです。読者の多いブログは、大抵、情報系ブログなんです。つまり、自分のことではなくて、三人称で他者について記した文章なんですね。そこで私は、思い入れのある一人称を使いつつ、読み手に対して、無関係の他人について書いているかのような印象を与える文章というのを目指したんです。内容を面白くするためなら嘘でもいいし。私の中には、上等な私小説に対する憧れがありますね。(347−348)

省みて、我が「なごみワールド」だが、「俺の書きたいことを書くぜ」的な「面白くない」ブログであることを認めないわけにはいかない。反省する。一人称を「ぼく」に変えるだけではなく、嘘とか、空想とかも交えていきたい。