荻上直子『めがね』(2007)

1時間46分 監督: 荻上直子 出演: 小林聡美市川実日子加瀬亮光石研もたいまさこ薬師丸ひろ子
春まだ浅い南の海辺の小さな町で、なぜか全員めがねをかけた3人の女と2人の男の出会いの時間。行く先が見えなくなったら、世界とピントが合わなくなったと感じたら……。一瞬のようで永遠のような、極上のひとときに誘うほのぼの作品!!

ギンレイホール。予告編で見て「これは明らかにダメ映画だなぁ」と先入観を抱いていたが、やっぱりダメ映画だった。
ただし面白いのはダメ映画にも「男性監督が撮ったダメ映画」と「女性監督が撮ったダメ映画」の二種類があって、これは顕著に後者であるように思われることだ。「この映画監督はすごく器用だしそつがないなぁ」と見ていて感じるが、そこに女性特有のダメさが窺われて仕方がない。フェミニストは怒らないでね。
この監督はドラマとかを撮ったらすごく才能を発揮するに違いないが、表現者としては三流も良いところ。「何が言いたかったの?」「『ここにいる才能』って何?」と面と向って問い詰めたい(オマエは相田みつをかよ)。ただし、薬師丸ひろ子の演技(1分間もないけど)と、ビールを飲みまくる演技は良かった。