リチャード・アッテンボロー『あの日の指輪を待つきみへ』(2007)

CLOSING THE RING イギリス・カナダ・アメリカ合作映画 1時間58分 出演 シャーリー・マクレーンクリストファー・プラマーミーシャ・バートン http://www.yubiwa-movie.jp/
アメリカに住む老婦人エセルの名が刻まれた古い指輪が、アイルランドで発見され、封印されていたエセル若かりし日の悲恋が呼び起こされる……名匠リチャード・アッテンボロー監督が永遠の愛を謳った味わい深いラブ・ストーリー

若くして結婚した恋人を戦争で失い、恋人の親友と再婚するも、その後の人生を抜け殻のように過ごしてきた老婦人エセル。夫も亡くなり、アイルランドの軍事オタク少年が発見した指輪がきっかけで、過去の恋愛が甦る。アイルランドIRAのテロ騒ぎのさなか、恋人の最後の言葉を知り、恋人の別の親友との恋愛感情がエセルの心に芽生えていく。
というのがネタバレしまくりの内容紹介だが、語り口が上手くいっていない作品だと思った。アイルランドアメリカ、現在と過去が入り乱れ、ストーリーを理解するのに困難を感じる。そもそも老婦人エセルの過去の恋愛へのこだわりが共感できない。年を取ったらそんなもの忘れろよ、としか思えないし、いくらキリスト教徒だからって、過去の純愛をそんなに絶対化するなんて、人間らしい感情が欠けているのではないかと思う。