小田基義『ゴジラの逆襲』(1955)

(81分・35mm・白黒)前作『ゴジラ』の大ヒットを受けて急遽製作されたシリーズ第2作。大阪を舞台に、ゴジラと新登場の怪獣アンギラスが壮絶な闘いを繰り広げる。円谷英二が初めて「特技監督」としてクレジットされた。怪獣の動きを左右する着ぐるみも前作から大きく改良されたという。
'55(東宝)(監)小田基義(原)香山滋(脚)村田武雄、日障沐ノ明(撮)遠藤傷コ一(美術監督北猛夫(美)安倍輝明(音)佐藤勝(特技監督円谷英二(特殊技術)渡辺明、向山宏、城田正雄(出)小泉博、若山セツ子、千秋実志村喬清水将夫、恩田清二郎、沢村宗之助、土屋嘉男、木匠マユリ (FC)

これまで見た怪獣シリーズの質の高さもあり、多少は期待していったのだが、完全に間に合わせで作られた映画だった。光に敏感なゴジラを照明弾で海におびき寄せようとしている所に、脱獄囚の車が燃料タンクに突撃してしまう、というご都合主義的な展開も、あまりに適当すぎて、逆に笑えた。
ゴジラアンギラスの戦いも、着ぐるみを着て動きにくそうな人たちが、相撲を取っているようにしか映らない。若山セツ子が見られたのはうれしかったが、日本髪じゃないとちょっとオバチャンぽいな(でもカワイイ)。脱力する千秋実
ゴジラはほとんど台風みたいに扱われており、なんのために破壊しにやってくるのか、イマイチ意味づけが不明だった。