『パッチギ!』

seiwa2005-07-08

2004年。井筒和幸監督。主演、塩谷瞬高岡蒼佑沢尻エリカ
青春映画としては、文句なしの大傑作だと思う。理屈抜きに素晴らしい。分断された朝鮮半島、日本人と在日朝鮮人ベトナムをめぐる世界情勢――それらの問題が出口を求めてエネルギーを溜め込んでいた時代に、若者たちもやはり自分自身の問題をめぐって思い悩み、出口を探していた。そのような時代の空気が、彼らの青春時代を濃密なものとさせていたのかもしれない。恋愛にしろ、政治にしろ、音楽にしろ。オダギリ・ジョーの歌う「悲しくてやりきれない」が感動的。