『マラソン』

今日も朝から論文よんで、ゼミでしゃべりまくったら、非常につかれた。やはり自分の専門テーマ周辺で、恣意的なデータ挙示、穴だらけの論理展開をやらかされると、いちいち反対せざるをえないので、勉強にもなるが、疲労もする。その後、喫茶店共産党の勉強をしようとしたけれど、とうてい無理だった。頭を休めようと、ギンレイで映画をみることにした。
『マラソン』(2005年、韓国映画)。監督、チョン・ユンチョル。主演、チョ・スンウ、キム・ミスク、ペク・ソンヒョン。
きわめて丹念に仕上げられた、完成度の高い作品。脚本も練られているし、映像や音楽につらぬかれた美意識も、かなりの高水準。いや、ほんと泣きそうになった。疲れていたせいか?
主人公は、19歳の自閉症の息子とその母親。マラソンという目標に立ち向かうなかで、当事者にしか分からない親子の間の結びつきの強さ、その裏に隠されている脆さが、見事に表現されていた。自閉症に独特な世界認識が、美しい情景描写で描かれている。自閉症というものの理解があれで良いのかはわからないが、すくなくとも私には、説得力があるように感じられた。
それから、これは余談。韓国映画を見ているといつも思うのだが、なぜ韓国の男性はあんなにマッチョ志向が強い(ように描かれている)のだろうか?すぐに暴力ふるうし、弱さにたいする感受性がない(ように描かれている)。繊細さにかける(ようにも描かれている)。韓国ドラマといえば純愛モノだが、純愛が破綻するとあんがい「やれ自分を裏切った」とか、ストーカーじみたことを言いだすのではないかと勝手ながら危惧してしまう。親族構造が父系社会だからか?
さらに、余談。週刊誌を立ち読みしていたら、麻原が廃人になってしまっているらしい。まあ、前から噂されていたことではあるが、一日一回しか替えないオムツからは糞尿がダダ漏れし、御飯のうえにプリンだのオカズだのぶっかけ、それを蓮華ですくって食べる毎日だとか。言葉を発せず、味覚があるかどうかすらも定かではないという。あまりに汚いので、フロに入れる担当者は、棒たわしで糞尿をこすり落とすようにして、身体を洗っているそうだ。というか、こうなると明らかに人権侵害なので、精神病院に入れるとかして、しかるべき措置をとらねばならないだろう。