福田歓一死去

ご冥福をお祈りします。朝日ドットコム。

政治学者、東大名誉教授の福田歓一さん死去
近代政治理論の研究を踏まえ、日本の現実政治への発言も続けた政治学者で東京大名誉教授の福田歓一(ふくだ・かんいち)さんが、7日、肺炎で死去した。83歳だった。葬儀は親族で済ませた。27日午後1時から東京都港区白金台1の2の37の明治学院大で「しのぶ会」を開く。喪主は妻良子(りょうこ)さん。自宅は中野区本町1の15の22の504。
 兵庫県生まれで、東大法学部に進み、故丸山真男氏らと同じく故南原繁氏に師事。近代自然法と社会契約説の意味を探った「近代政治原理成立史序説」(71年)で、絶対主義国家にかわる新たな正統性原理の形成を跡づけた。民主主義の原理を日本社会に定着させようと発言を続け、「現代政治と民主主義の原理」(72年)などに結実させた。
 東京大退官後、明治学院大教授となり、学長も務めた。90年には大嘗祭(だいじょうさい)など天皇の即位儀礼に反対し、ほかのキリスト教系3大学長と連名で声明を出した。92年に日本学士院会員。全10巻の著作集も刊行されている。

http://d.hatena.ne.jp/seiwa/20060115