木下順二

同じく未来社のPR誌『未来』2007年1月号は、木下順二追悼特集だ。ぜんぶ読んでしまった。
弘文堂に在籍していた西谷能雄が社内で木下の『夕鶴』を推薦したところ、えらく冷ややかな対応を受け、怒りのあまり1951年に設立したのが未来社、これが世に言う「夕鶴事件」…というのは、全然知らなかった。勉強になった。
木下がどこの地方の方言でもない「方言」で『夕鶴』を演出したこと、また松谷みよ子らと「日本民話の会」において「現代の民話」という構想を進めたこと、これらのことは、戦後思想との関係でその意図をさぐった場合に、大変興味深い問題を含んでいるように思われる。誰かが研究してくれないものか。
明日は、洗濯をこなしてから「帰ってきたヨッパライ」を観に行きたい。