渋谷実『酔っぱらい天国』(1962)

公開:1962年 監督:渋谷実
主演:津川雅彦倍賞千恵子笠智衆有馬稲子石浜朗伴淳三郎佐藤慶
親子そろって大酒のみの耕三と史郎。ある日史郎はバーで野球選手と喧嘩になり、バットで殴り殺されてしまう。その後耕三は史郎の婚約者を引き取るのだが…。呑んベぇにはちょっぴり耳の痛い社会風刺ドラマ。小津の父親像とはうって変わった、笠智衆扮する酒乱の大泣き男にも大注目!

コメディー調でありながら、後半の3分の2は余りに悲痛なので参った。カクカクとしか動けない不器用な笠智衆が痛々しくて見ていられない。風刺と諧謔に満ちた喜劇*1
ストーリーにテンポ感が感じられないのは相変わらず。倍賞千恵子津川雅彦と寝た理由もよく分からない。でも独特の作風なので見る価値は十分あるし、有馬稲子は美しい。

*1:少し『嘆きの天使』を思い出す。