佐藤信介『LOVE SONG』(2001)

公開:2001年 監督:佐藤信介 主演:伊藤英明仲間由紀恵、一條俊、原沙知絵津田寛治坂本真三輪明日美、石堂夏央
尾崎豊のアルバム「十七歳の地図」をきっかけに知り合った女子高生と青年が織りなす恋と夢の挫折。年上の男性に恋心を抱いた少女と、自分のレコード店を持つという夢に敗れ、這い上がろうとする青年の熱い思いとその輝き。味わい深く憎めない登場人物像がストレートに胸に響く、『修羅雪姫』の佐藤信介長編デビュー作。

シネマヴェーラ。久しぶり。
点数をつけるとすると、56点くらいかな。微妙。ポストモダン世代にしか撮れない世界観を描いているのは確か。リアリティーが何にもなくて、ただ空が綺麗だったり、風景が美しかったり、音楽が美しく響いてきたりする。北海道から上京する道中や、東京の夜景など、繊細な音の使い方も含めて、よく撮れていると思った。
でも、テーマ性がダメ。伊藤英明は私の大嫌いな俳優なのだが、20代も後半だというのに、甘っちょろすぎ。伊藤英明自身が甘っちょろいし、原沙知絵との夜の会話は、まどろっこしくて聞いていられなかった。夢を追っかけるんだったら、もっとタフにやってもらわないと。簡単に挫折しすぎ。しょーもない。
尾崎豊の曲で締めるというのも、どうでしょう?私が19歳のとき、カラオケで尾崎豊ファンの友達が尾崎の曲を歌うのをちょっこっと揶揄したら、「おまえ、尾崎のこと悪くいったら、殺すから」と凄まれ、それ以来、尾崎豊については意見しないようにしているんだけど(私も彼の歌は好きですよ、けっこう)。