フランソワ・トリュフォー『ピアニストを撃て』(1960)

公開:1960年 監督:フランソワ・トリュフォー
主演:シャルル・アズナヴール、マリー・デュボワ、ニコル・ベルジェ、ミシェール・メルシエ、アルベール・レミー、クロード・マンサール、ダニエル・ブーランジェ、リシャール・カナヤン
しがない場末の酒場へ、ギャングと一悶着をおこした男が駆け込み何やら嵐の予感…。そこで働くピアニストの語る夢、そして女給仕との恋の行方は如何に?ダイヤモンドが女の最高の友達とくれば、拳銃は男の最高の友達?!スリルありロマンあり笑いありの、アメリカの犯罪映画・ハードボイルド映画へのオマージュ!

走っている男、その男に話しかけるもう一人の男、という長回しから始まる。天才ピアニストが場末でジャズを弾いている設定。しかしギャングが出てきたり、恋愛風のドラマになったりなど、とにかく話に脈絡がない。『私のように美しい娘』『あこがれ』『二十歳の恋』などは素晴らしいと感じたけれど、基本的にトリュフォー作品はわたしと相性が悪いような気がする。犯罪映画の映画的引用が散りばめられていたりするんだろうが、そういう趣向自体が、そもそもわたしはそんなに好きではない。