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『市場・道徳・秩序』読了。補論は明治官僚制をめぐる話。やっぱり福澤が中心の本でしたね(福沢の章だけ読むのもアリだと思う)。
おまけに『誇り高き市民』も読了。ルソーの伝記的事実を検証しつつ、思想形成を丹念に追っている。ルソーについて知りたい人には、かなりおすすめ。「ジュネーヴ市民」としての古典的共和主義への畏敬の念、感情が先走りすぎる性格(感受性の称揚、イタリア音楽、旋律の評価)、女性関係に奥手で自意識過剰(自伝文学、散文)、さらにパリ社交界への反感(学問批判、ヴォルテールとの不和)、音楽家としての出発点、これらがルソーの理論的独自性を導いた。
- 作者: 小林善彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2001/08/28
- メディア: 単行本
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