『英国流立身出世と教育』

小池滋『英国流立身出世と教育』(岩波新書)、読了。好著。名著かもしれない。英国の階級社会の現実、19世紀以来の教育システムの展開、ガヴァネスの苦境、ケイ・シャトルワースの公教育システムによって生み出された小学校教師の人格破綻等々、よく分かり、面白い。ブロンテ姉妹の小説を再読したくなったり、ロレンスに興味が引かれたりするが、何といってもディケンズの小説をぜひとも読みたい気分になった。とりあえずフィリップ・コリンズ『ディケンズと教育』は入手したい。文句無しに、おすすめ。