実相寺昭雄『帝都物語』(1988)
(135分・35mm・カラー) TBSの演出部でディレクターとして活躍の後、自ら設立した実相寺プロで、初期には日本の精神風土に基づくエロティシズムを追究した実相寺昭雄。本作は大正時代の帝都・東京の破壊勢力と防衛勢力が超能力で衝突する大ヒット作。ネガ編集の南とめは数百本の日本映画に携わった大ベテランであった。
’88(エクゼ)(監)実相寺昭雄(出)島田正吾(目方新)(ネガ編集)南とめ(原)荒俣宏(脚)林海象(撮)中堀正夫(美)木村威夫(音)石井眞木(出)勝新太郎、嶋田久作、原田美枝子、石田純一、姿晴香、寺泉憲、桂三枝、坂東玉三郎、佐野史郎、安永亜衣、山本清美、寺田農、峰岸徹、いとうせいこう、中村嘉葎雄、宍戸錠、井川比佐志、大滝秀治、西村晃
期待したほどではなかったが、不気味なシーンをちらっとだけ見せるテクニックが効果的だった。小さい邪鬼(式神?)がかわいらしかった。でも風水ネタを全面に出しすぎる荒俣ワールドのせいで、脚本の練り上げが足りない。学生服のような衣装の安倍清明の末裔、加藤(嶋田久作?)の怪演が光った。