メモしたいことが2点あるので、以下。
偶然にも数年ぶりにT氏に遭遇。東アジアを中心に世界中を営業で飛び回っているとのこと。離婚の危機を乗り切って、今後も活躍してもらいたいものだ。
最近、矢沢あい『NANA』を読んでいる。一気に11巻まで読んだが、面白いマンガだ。

  • 1)傷つきやすい孤独で繊細な感受性の持ち主が、2)他者と純粋に結びつくことを夢見て、3)けっきょく叶わず苦しむ、というのが『NANA』の人間像(恋愛観)。
  • 1)他者との純粋な結びつきなんてありえないよ、2)そう考えれば経験に乗り出せるし、経験値が上がって傷つきにくくなるよ、3)「苦しみ」も「センチメンタルな自己陶酔」だったことに気づけるよ、というのが簡単に考えつくアドバイス
  • とくにハチ(奈々)は、生活全体の優先順位を見直すべき。欲望に負け、家計が破綻した人々を救うワイドショー番組があるが、あれみたいに、恋愛依存を断ち切り、生活全体の再設計を試みる必要がある。
  • とはいえ、1)自分を繊細だと思い込んでいる自己愛的な人間が、2)愚かにも恋愛体質にはまりこんだあげく、3)妄想的な自己処罰・自己正当化の物語をあてどなく紡ぎ続ける、4)その快さ(ココがポイント)、を十分に堪能できる秀作との評価は可能。
  • つまり『源氏物語』的な「欲望の無限肯定」の伝統を継承していると評価できる。
  • 女子的妄想の分析素材として格好の作品であることは言うまでもない。

感想を忘れそうなので、記録しておいた。

NANA―ナナ― 11 (りぼんマスコットコミックス)

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