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まだ読み終えていないが、さすが坪ちゃん、読ませる。装丁も素敵。
しかし冒頭の「まぼろしの大阪」からしてちょっと大阪を良く書き過ぎているように感じる。「まぼろし」だからそれで良いのかもしれないが…。
その意味で、谷沢永一との対談は読み応えがある*1。「大阪や関西は子供の時から凄くモダンな感じがしてたんですよ」という坪ちゃんに対し、「大阪っていうのはもっと泥臭く土臭い(笑)」と応じる谷沢。坪ちゃんの「美しき誤解」から生まれた大阪論であることは否めないだろう*2。
とはいっても子供の頃、551の豚まんを食べながら大阪球場で南海ホークスを応援したことや、大阪球場の下のスケート場でスケートをやった想い出を振り返ると、自分のなかの大阪も、まぼろしの如くモダンに美化されてくるのだった*3。球場下の古本屋で『壺と私』という本を見つけ、父親に褒められたよく分からない記憶も蘇ってきた。
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