新学習指導要領案改定の主なポイント(要旨)

【国語】「言語力育成」の中核を担う。
小学では記録、報告、解説などの言語活動を充実。ことわざ、故事成語、伝説、古文・漢文の音読など古典も重視する。漢字を読む機会も拡充。「ちょう戦」のような交ぜ書きを廃止し、学年別の漢字配当表以外には振り仮名をつける。
中学では詩歌や物語の制作(2年)、報道される情報を比較するメディアリテラシー(3年)を復活させる。
【社会】小学では4年で47都道府県の名称と位置を初めて追加。5年で世界の大陸と主な海洋、国の名称と位置、5、6年で縄文時代など狩猟採集生活を復活させる。世界遺産、国宝や重要文化財など伝統文化も重視する。
中学では、現代史を重視。地理は現在、国内2、3地域、外国2、3カ国程度の調べ学習としていたのを、全国・全世界の地域的特色を学ぶ。
【算数・数学】基礎基本の定着に向けて複数学年で指導内容を重複させる「反復指導」を採用。小学では台形の面積、小数点第2位や3けた×2けたの掛け算を復活。中学では、高校に移行した解の公式や、球の表面積、体積を戻す。
【理科】小中で学習内容の一貫性を重視。選択項目を廃止する。
小学では、選択だった火山噴火と地震による土地の変化の選択を必修化。中学ではイオン、日本の天気、遺伝の規則性、電力量などを高校から戻す。
【音楽】邦楽指導を充実させる。小学では、文部省唱歌などの歌唱共通教材の曲数を各学年で1曲ずつ増加。中学では「赤とんぼ」「荒城の月」「早春賦」「夏の思い出」「花」「花の街」「浜辺の歌」の歌唱教材7曲を復活、各学年で1曲以上歌う。民謡、長唄など伝統的な歌唱指導も重視する。
【技術・家庭】食育重視の観点から、小学で5大栄養素を復活。中学では、アニメーションなどのデジタル作品の設計・製作を新たに必修化。作物栽培か飼育のいずれかも学ばせる。浴衣などの和服の着方を扱う。
【保健体育】運動習慣の二極化や体力低下に対処し、体つくり運動を小学1〜4年でも行う。中学1、2年で選択必修の武道とダンスは男女ともに必修化し、伝統、礼儀作法を学ぶ。性教育では小中の総則で「発達の段階を考慮して」と明記。過激な性教育への歯止め規定を新設する。
【外国語】小学5、6年で外国語活動を必修化。副教材「英語ノート」を作成、DVDなどの教材も活用しながらコミュニケーション能力を養成。中学では、授業時間を週4時間に増加。指導語数を1200語程度(現行900語程度)に増やす一方、必修単語は廃止した。教材の題材例にわが国の伝統文化や自然科学を追加した。
【道徳】全教科で一体的に行うことを明確化。道徳教育推進の中心となる道徳教育推進教師を新設し全教師が連携して取り組む。先人の生き方を新たに追加。偉人伝のような感動できる教材を活用させる。(2月15日17時30分配信 産経新聞

「民謡、長唄」「食育重視の観点から、小学で5大栄養素を復活」「過激な性教育への歯止め規定」「偉人伝のような感動できる教材」あたりが笑える部分でしょうか?知識学習が増やされているのは評価できる。いっぱい落ちこぼれそうだけど。