正月に松田道雄の『育児の百科』を読んでいて「ほんまにこんなんでええのん?」と思っていたのだが、逐次改訂が施されているようで情報は刷新されているみたいだから、岩波文庫版はそれなりに意味があるのだろうが、それとは別に数日前に品田知美『〈子育て法〉革命』(中公新書)を読んでいたら、「母子健康手帳副読本」が改訂されて1980年代半ばに「超日本式育児」というべきものが生まれた、とのことで、なかなか興味深かったのだけれど、ちょっとこの本の主張には強引なところがあって、良い事も言ってるが信じがたい主張もあるのでややこしいし気をつけたほうがよい。でも松田本の位置づけはよく分かる。
上のマクルーハン本だが、第三章に辛口なのは、芸術と思想をからめて論じたりしていてなんか女にモテそうな感じがするせいもある(何だかオシャレ感が漂っている)。といってもぼく自身、過去の恋愛において知的な面でのアピールをしなかったことは一度もないので(笑)偉そうなことを言えた義理ではないかもしれないのだが、近親憎悪は近親憎悪として僻み根性は生じるのであるし、僻みに過ぎないとしてもそこには僻みを生じさせるだけのスタイルの違いというものがあるはずだろうから、やっぱり気に食わないと僻むわけであるが、でも第一章は勉強になったし、書いたようにオススメです。