「習熟度別に40人〜20人学級で 大阪府教委が小中学校の授業改革案」

大阪府教委は3日、橋下徹知事が掲げる習熟度別授業推進構想と、現行の35人学級制を組み合わせた小中学校の「小人数・習熟度別指導推進事業案」の概要を明らかにした。1学級の上限人数を、習熟度の高いグループは40人、低いグループは20人とするなど独自の指導方法。府立高校に関しても、土曜日の補習授業の指導にあたった教員に「教員特殊業務手当」を支給するほか、「進学指導特色校」を新設するなどの改革案を示した。この日行われた今年度補正予算案の知事査定で公表し、橋下知事に理解を求めた。/府教委によると、小学1、2年生は現行の35人学級制を大枠で維持し、3年生以上は、小人数と習熟度別を組み合わせた新しい指導方法を国語と算数で行う。/この際、習熟度の低いグループの上限人数を20人とし、超える場合は新たに教員を配置。高いグループは最大40人とする。実施校数は地域や学校の事情などを踏まえ今後検討する。/中学校の習熟度別指導は、1学年4学級までの学校では英語、国語、数学の3教科で導入。5学級以上の学校では、教科などについて各校それぞれの事情を踏まえて実施する。/今年度から始めたい方針で、予算要求額は約10億3600万円。/このほか、府立高校の土曜日補習が教員の“サービス残業”となるケースが多いことを問題視し、日額1700円〜2500円の手当を支給する事業案や、公立トップ高校の進学指導強化を含む府立高校特色化計画案などを示した。暫定予算方針によって棚上げ状態となっている府独自学力テストについても実施を求めた。/大阪府の今年度の本格予算となる補正予算案の知事査定が3日行われ、都市整備部、教育委員会、商工労働部の3部局が、橋下徹知事に説明した。6月3日 産経新聞