N響「ストラヴィンスキー」

ストラヴィンスキー / バレエ音楽「ミューズの神を率いるアポロ」
ストラヴィンスキー / オペラ・オラトリオ「エディプス王」
指揮|シャルル・デュトワ 出演|エディプス王: ポール・グローヴズ、ヨカスタ: ペトラ・ラング、クレオン/伝令: ロベルト・ギェルラフ、ティレシアス: デーヴィッド・ウィルソン・ジョンソン、羊飼い: 大槻 孝志、語り: 平 幹二朗 合唱|東京混声合唱

「ミューズの神を率いるアポロ」は不協和音ばっかりの曲だが、だんだん気持ちよくなってくる。「エディプス王」にしても、ストラヴィンスキーの音楽はかっこいい。「エディプス王」は、演奏国の母国語での朗読+ラテン語での歌唱との指定があるらしく、平幹二郎の朗読は迫力十分だった。
ティレシアスを罵るエディプス、王達の諍いを宥める王妃ヨカスタ(イオカステ)は、墓穴を掘って事態を逆転させる。神(アポロ)は人間達をおちょくって遊んでいるのである。ヨカスタの口にした「三叉路」の言葉にエディプス王は過去の過失を思い出すが、だんだん音楽が激しくなってきてなかなか良かった。それにしても、ヨカスタは確かに痛ましいが、エディプス王にとってこれは悲劇なのだろうか?
横にデブの男がやってきてハアハアしているので、途中で避難したが、それでも鼻息が聞こえてうるさかった。