朝から妙な電話。妙な気分もありつつ、本業に集中。夜、浅草。
話題の水村美苗氏だが、非英語圏における厚みをもった文学的伝統の希少性と、それを可能にした日本の人口規模という視点はとても重要な指摘だろう。西欧多重言語者であった加藤周一が、科学者として与えられた国内環境の貧しさを勘案しつつ文学を選んだ背景にも、やはりこのような日本固有の条件が存在すると、『新潮』の加藤周一追悼記事でも水村氏は記している。人口減少がもたらす構造転換として、熟慮すべき問題のひとつに違いない。
ところで『アースダイバー』で中沢新一が称揚する縄文原理の体現者としての天皇制(双系制の天皇)だが、これを他人に説明すると、説明している自分が恐ろしくトンデモな人間になってしまうという機制があって、これはどういうことなのかな?と火曜日の会合でちょっと思った。皇居は盆踊りの中心みたいなもので、資本主義ってのは……みたいな。