『吼える60年代(計70分)』

カナダ・アニメーション映画名作選(A Selection of Canadian Animation: From the Collection of la Cinémathèque québécoise )

アル・センス『見聞話考夢行動映画』(1965)
THE SEE, HEAR, TALK, THINK, DREAM AND ACT FILM(25分・16mm・カラー)

次から次へとすごい速度で着想がアニメーション化されている。虫のように描かれた奇抜な姿の人間たちやネコが奇想天外に動きまわるのだが、キャラクターがしばしば銃殺されたり自殺したりして、ユーモラスだが悲痛な感じもある。表現者として精神的にだいぶ危ない感じだったが、個人的にはとても癒された。戦争批判のメッセージ性も色濃い(DEWライン?)。

アーサー・リップセット『たいへん素晴らしい』(1961)
VERY NICE, VERY NICE(7分・16mm・白黒)

写真と音楽のコラージュ。都会。音楽はジャズっぽい感じ。

ノーマン・マクラレン、イヴリン・ランバート『垂直線』(1960)
LINES &; VERTICAL (LIGNES VERTICALES)(6分・35mm・カラー)

ノーマン・マクラレン、イヴリン・ランバート『水平線』(1962)
LINES &; HORIZONTAL (LIGNES HORIZONTALES)(6分・35mm・カラー)

画面の分割線が動き出して、すごい勢いで動き回る。目が回るので、ほとんど目をつぶっていた。ノーマン・マクラレンという人はマクルーハンの影響を受けた人みたいだが、マクルーハン的に言うと、触覚が刺激される感じだろうか?しかし意外と楽しい。

ピエール・エベール『オプ・ホップ―ホップ・オプ』(1966)
OP HOP – HOP OP (4分・35mm・白黒)

黒い地に白い図像がパチパチと表示され、目がぱちぱちして辛いので、ずっと目を閉じていたのだが、それでも水晶体が透けて見えるような異常?を感じたので、閉じた目のうえにさらに手をかざして、万全の態勢をとった。

レス・ドゥルウ、カイ・ピンダル『なにが起こってるだ!』(1966)
WHAT ON EARTH!(10分・35mm・カラー)

これは楽しいアニメ。火星人が地球にやってきて、あふれかえる自動車を知的生命体として誤認する。ジェットコースターみたいに動き回る自動車の描写がおもしろい。人間は寄生虫扱いされる。

ライアン・ラーキン『散歩』(1968)
WALKING(EN MARCHANT)(5分・35mm・カラー)

水彩画で描かれた人が歩き回る。音楽が良いので、気分がいい。

ノーマン・マクラレン『シンクロミー』(1971)
SYNCHROMIE(SYNCHROMY)(7分・35mm・カラー)

音楽もノーマン・マクラレンが担当しているのだが、シンセサイザーを使った音楽がなかなか素晴らしい。これもほとんど目をつぶっていた気がする。