2006-05-24から1日間の記事一覧

岡崎次郎追記

ちなみに、夢野久作の秘書の紫村一重は、西田信春の拷問死を追究した人物であるという。この西田信春については、岡崎次郎が、「西田信春は、こんな私が惚れっ放しで飽きなかった数少ない友人の一人である」と、次のように書いている。 昭和三十四年一月末、…

『夢野久作』

調子の悪い人は絶対に読まないように。気分が悪くなるかもしれない。でも私は今はこういうのが読みたい。「猟奇歌」より。 ニセ物のパスで/電車に乗つてみる/超人らしいステキな気持ち 誰か一人/殺してみたいと思ふ時/君一人かい……/……と友達が来る 水の…

鶴見俊輔

鶴見俊輔『期待と回想(上巻)』(1997、晶文社)より。 自殺を考えなくなったのは、この二十五、六年じゃないかな。桑原武夫さんにはじめて会ったとき、私はびっくりしたんだ。「ぼくは生まれてから自殺なんて考えたことないね」といった。私は、人間はだれ…