2007-08-25から1日間の記事一覧

『中央公論』を読んでいたら、岡崎武志氏のコラムがあった。藤原紀香の本をメインに扱った文章だったのだけど、かなりいまいちというか、反感さえ覚える内容だった。対象の俗物性を批判する際には、それなりの批評性が必要だと思うが、そういう批評性を欠い…

勅使河原宏『砂の女』(1964)

(147分・35mm・白黒)昆虫採集のためにやって来た砂地で民家に軟禁状態になり、もがく人間像を描いた安部公房の名作に勅使河原が挑んだ一篇。幅広く、そして力強い演技で高く評価された岸田今日子は本作では、殺気立った様子で男を逃すまいとする女を熱演し…