都内某ブックオフにて入手。105円であるに違いないとビビビと来たので、見て回ったら、秒殺で発見できた。早速読む。きわめて奥深い名著。クリントン政権では労働長官にも就任した人だが、馬鹿な左翼知識人には、この本は批判できないだろう。積極的ナショナリズムによってアメリカ勝ち抜けを図る議論だが、それが実現できなければ、社会の分断が進んでしまうというコミュニタリアン的発想が背後に隠れている。しかし、積極的ナショナリズムを唱える思考前提に、世界システムレベルでの資本の原始的蓄積過程に目をつむる姿勢があることも確かで、そのような尖鋭なジレンマを抱えているところに、この本の真価がある。1991年の議論だが、日本では今こそ読まれるべき。読書人はブックオフで入手すべし。
ブックオフでは他にバタイユ『エロティシズム』(ちくま学芸文庫)、川上弘美『あるようなないような』(中公文庫)を各105円、ベルクソン『道徳と宗教の二つの源泉Ⅰ』を350円でゲットした。川上弘美さんのエッセイ集は『ゆっくりさよならをとなえる』(新潮文庫)が、すごく好きです。
朝生で憲法論議。真面目に聞くはずもないが、無知な人が多い。