冬至。日照時間が短いし、雨だし、寒い。
或る本を本棚から発掘して、昨日から読み進めている。面白い。客観的状況はともかく、精神的状況はやや上向いてきた。
里中満智子ラファエロ』を読了。『チェーザレ』と併せて読むと、16世紀初めのイタリアがかなり立体的に理解できる。ダヴィンチとミケランジェロのはざまで確立されていくラファエロの作家性も良く理解できたし、ユリウス2世、レオ10世(チェーザレのジョヴァンニ)も登場するので、大変萌えた。
ちなみに『物語イタリアの歴史』(中公新書)でも確認できるが、『チェーザレ』の物語的背景において、パッツィ家陰謀事件は非常に大きなトラウマとなっている。直接は描かれていないが、ロレンツォ・デ・メディチの表情にその苦悩の影を見出すことはこれまた大変萌えである。