マキノ雅弘『丹下左膳 坤竜の巻』(1956)

(61分・35mm・白黒)シリーズ2作目。奪った妖刀・乾雲と対になる坤竜を求めて、江戸の街を彷徨う丹下左膳(水島)。離れ離れになった二刀は互いに呼び寄せ合うとの言い伝え通り、ある晩、坤竜の持ち主・栄三郎(金子)に遭遇、刀をめぐって乱闘となるが、蒲生泰軒(河津)が割って入り、勝負は持ち越される。ところが、左膳に惚れる櫛巻お藤(月丘)が栄三郎の家に忍び込み…。
'56(日活)(原)林不忘(脚)棚田吾郎、関喜譽仁、内田一作(撮)永塚一榮(美)小池一美(音)鈴木靜一(出)水島道太郎、河津清三郎南田洋子月丘夢路フランキー堺坂東好太郎、利根はる惠、清水将夫金子信雄、植村謙二郎

水島の丹下も悪くないなと思えてきた。月丘夢路フランキー堺などの脇役も良い。
でも「血に飢える妖刀」と言えば、どうしても内田吐夢大菩薩峠』の片岡千恵蔵を思い出してしまう。比べちゃいけないんだけどね。マキノ流丹下左膳もまずまずなんだが、ライバルの諏訪栄三郎役が圧倒的に迫力不足。『大菩薩峠』の敵役は中村錦之助。比べちゃいけないんだが。