2007-05-27から1日間の記事一覧

黒木和雄『日本発見シリーズ 群馬県』(1962)

(30分・16mm・白黒)黒木の初めてのテレビ作品で、全国の都道府県を紹介する「日本発見」シリーズ(通称「地理テレビ」)の一作。「青の会」の同志であるキャメラマン鈴木達夫との初仕事でもあり、移動撮影を駆使したのびやかな作品だが、会社の判断でオク…

黒木和雄『わが愛北海道』(1962)

(49分・16mm・カラー)北海道の風土と基幹産業を紹介するPR作品だが、アラン・レネの『二十四時間の情事』(1959年)に刺激されていた黒木は、一組の男女に旅をさせるという構成にしてそのドラマ志向を実現させた。映画のトップに“ニシン御殿”での全裸のラブ…

黒木和雄『恋の羊が海いっぱい』(1961)

(20分・35mm・カラー)羊毛の宣伝用に書かれた羽田澄子の脚本を黒木がミュージカル風に改変した、日本のPR映画史の中でも特筆すべき異色作。早口のお針子たちのシーンは市川崑の映画を参考にしたもので、若き寺山修司の書いたラストシーンの歌の歌詞もPR映…

黒木和雄『泪橋』(1983)

(118分・35mm・カラー)東京・大森の近くの川にかかる泪橋。その界隈に暮らす人々の悲哀を淡々と綴った村松友視の中篇小説を、志願した村松本人と状況劇場の唐十郎がシナリオ化、当時話題になった「イエスの方舟」事件も織り交ぜられて幻想色の濃い作品とな…